ブルクミュラー(ブルグミュラー) : 25の練習曲 タランテラ Op.100-20
Burgmüller, Johann Friedrich Franz : 25 Etudes faciles et progressives, conposées et doigtées expressément pour l'étendue des petites mains La tarentelle Op.100-20
作品概要
解説 (3)
解説 : 佐藤 卓史
(459 文字)
更新日:2022年1月31日
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解説 : 佐藤 卓史 (459 文字)
「タランテラ」は南イタリア起源の速く情熱的な舞曲です。6/8拍子をとり、特徴的なのは11小節に見られるような、2拍目と5拍目に休符のある飛び跳ねるようなリズムです。ショパンやリスト、ラフマニノフなど、数々の作曲家がタランテラのスタイルで名曲を残していますが、筆者を含め多くのピアノ学習者がブルグミュラーのこの曲で「タランテラ」という曲種を知ったことでしょう。
演奏のポイント(原典 ♩.=160)
情熱的な曲ですが、勢いにまかせて弾きとばしてはいけません。9小節からの左手の音の長さに注意しましょう。21〜24小節や29〜32小節では左右がきちんと合うように。右手を適当に弾いていると、ここでバレます。中間部は同主長調(ニ長調)です。ガラリと雰囲気を変えましょう。41小節からの短前打音を拍頭(左手)に合わせると、45小節からのタランテラのリズムとの違いが際立ちます。コーダ(56小節2括弧)では次第に遠ざかりますが、最後の2小節は指示通り in tempo で。
楽曲分析図 : 飯田 有抄
(12 文字)
更新日:2018年3月15日
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楽曲分析図 : 飯田 有抄 (12 文字)
譜例提供: 音楽之友社
演奏のヒント : 大井 和郎
(653 文字)
更新日:2019年5月23日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (653 文字)
この曲で考えなければならないことはアーティキュレーションです。左手の和音をどのように弾くかが課題になります。9小節目の左手をご覧下さい。左手の和音は付点4分音符で書かれていますね。そして33小節目をご覧下さい。今度は左手の和音がスタッカートで、4分音符+八分休符で書かれてあることがわかります。
作曲家はこれらの和音のアーティキュレーションの区別をはっきりと付けたかったのだと思います。さて、ここからが問題なのですが、9小節目から20小節目、または25ー28小節間、そして50小節目等、付点四分音符で書かれてある和音を厳密に守ると、実に重たく、Allegro Vivoの感覚がなくなってしまいます。
筆者も、多くの動画を観て、実際に自分でも弾いてみましたが、この付点4分音符の和音はある程度は伸ばすものの、きっちり伸ばしすぎないようにします。むしろ、音価よりもかなり短くて然るべきだと思います。それでは、作曲家は何故この付点4分音符を、4分音符、または8分音符で書かなかったのかという疑問に至りますね。
これは仮説に過ぎませんが、この曲が全て、弦楽のために書かれたと仮定したとき、メロディーラインをヴァイオリンが奏で、伴奏をチェロやビオラが奏でるとし、和音を1つ弾く度に、弓が一度弦から離れて次の和音を弾くといったボーイングと考えれば、和音と和音の間に切れ目が生じます。このような感覚で左手の和音は、厳密に音価を守らず、一度伴盤から指が離れて再び打伴するという感覚で良いのではないかと思いますがいかがでしょうか?
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