ラフマニノフ :エチュード(練習曲)「音の絵」 第8番 Op.33-8 ト短調

Rakhmaninov, Sergei Vasil'evich:Etudes-tableaux Moderato g-moll Op.33-8

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:4分00秒
Logo keeponmusic ピティナ・課題曲チャレンジ2020:F級

解説 (1)

解説 : 山本 明尚 (295文字)

更新日:2020年1月23日
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両手にまたがって奏でられる素朴でわびしげな旋律の舟歌による主要部と、技巧的で激情に満ちたカデンツァによる中間部からなる練習曲。特に主部はチャイコフスキー《四季》に描かれているようなロシア的な哀愁を連想させる。表現の幅と劇的な構想が求められる。楽曲の旋律はほとんど順次進行からなっており、カデンツァの部分もそれを展開しただけに過ぎない。この順次進行が異なる音価で並行して進行する場面、例えば11〜12小節目は、どのように響かせるかの工夫のし甲斐がある部分と言えるだろう。なお、激しい上行音階と静かな和音が呼応する結尾については、ショパン《バラード1番》の結末との連関がしばしば指摘される。

執筆者: 山本 明尚