ドビュッシー:ベルガマスク組曲 月の光

Debussy, Claude Achille:Suite bergamasque "Clair de lune"

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:組曲
総演奏時間:4分30秒
ピティナ・ステップレベル:発展5

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (1305文字)

更新日:2018年4月10日
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まず奏者は(指導者であれば生徒が)、完全に拍を認識していなければなりません。これほど有 名な曲であれば、耳で覚えてしまっていて、実際のカウントがいい加減になってしまうケースが多 くあります。 まず、1小節目、1拍目裏拍からメロディーラインが出ます。このメロディーライン、裏拍から出 ることを確認するため、メトロノームを3拍子でクリックします。これで正しい位置から出ること が出来たら大丈夫です。また、よく分からなくなってしまうのが3小節目の2連符のリズムです。 この2連符は実際のカウントよりも速めに弾いてしまいがちです。最終的にひとまとめにして詰め て弾くのかもしれないのですが、その前に「実際のタイミングを理解した上で」でなければなり ません。これは2拍目から3拍目にかけてあるタイを取って練習すると良いでしょう。同様に8小 節目と13ー14小節間も同じように練習します。 次に奏者が犯しやすいミスとして、タイがかけられている音符を次の小節まで伸ばさないと言う 問題があります。例えば、5小節目3拍目右手、最後の音であるAsはタイで6小節目に繋げられて います。ところが6小節目でペダルを変えると同時にこのAsを離してしまう奏者がいます。指で 繋ぐだけで良いのですが、ついつい離してしまいがちなので、耳で繋がれていることをよく聴いて ください。以下、同じ事が多く起こりますので注意して聴くようにします。 15小節目以降、新たなセクションが始まります。tempo rubatoの指示があり、このセクション では以前にも増してきちんとしたカウントが必要になります。何故なら、テンポルバートで弾かれ ているレコーディングを何度も聴いて、耳で覚えてしまっているケースが多くあるからです。実際 にカウントが出来ているかどうか確かめるのには、やはりメトロノームをならした状態で弾いて みるのが一番わかりやすいのですが、まずは付点4分音符を基準にカウントしてみます。これが出 来れば良いのですが、出来ない場合は8分音符を基準にカウントしてみます。その際に2連符の部 分がとても難しく、混乱することもあります。しかしだからといって2連符を基準にカウントする と、今度は8分音符の方が混乱する事になります。 ここは全てのタイを外し、付点4分音符を基準にカウントして練習をします。多くの奏者が実際よ りも速く弾いてしまう小節は19小節目です。6と書いてありますが、実際は2連符が3つと考えま す。この19小節目からanime の指示があり、テンポは前向きに進みますので、多くのレコーディ ングは19、21、23の各小節が徐々に速くなり、奏者はそれを耳にしていますので、確実なるタイ ミングが出来ているかどうか確認してください。 27小節目からは新たなセクションになり、ここは16分音符がほぼ全小節に書かれているため、比 較的カウントしやすいセクションになっています。トリッキーな箇所は、34小節目です。この小 節は、2ー3拍間2連符に分かれており、その中が更に3連符に分かれています。ここも確実なタイミングが必要になります。

執筆者: 大井 和郎

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