ショパン :エチュード集(練習曲集) 第1番 Op.10-1 CT14 ハ長調

Chopin, Frederic:12 études Etude No.1 C-Dur Op.10-1 CT14

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:2分00秒
ピティナ・ステップレベル:展開1,展開2,展開3
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解説 (2)

解説 : 今関 汐里 (759文字)

更新日:2019年8月7日
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ハ長調。4分の4拍子、Allegro。

1830年11月作曲。ライプツィヒ、ロンドン、パリで1833年に第2番と共に出版。

ワルシャワのショパン博物館に所蔵されている自筆譜(M/190, M/191)には、第1番と第2番の練習曲にそれぞれ、「練習曲(エグゼルシス)1」、「練習曲(エグゼルシス)2」と記載されており、これらの2作品が一組のものとして意図されたことが判る。

幅広い音域でのアルペッジョの習得を目的としている。アルペッジョを主たる練習課題とした作品は、モシェレスOp. 70, no. 11やクラーマーのニ短調Op. 30, no. 18などの先人たちの練習曲集にもみられることから、ショパンがこれらの作曲家の練習曲集から影響を受けていたことがわかる。しかしながら、この作品は、より多くをヨハン・ゼバスティアン・バッハに担っている。本作がハ長調で、和声の変化を伴いながらも楽曲を支配する単一の音型は、バッハの《平均律クラヴィーア曲集》第1巻ハ長調の前奏曲からインスピレーションを受けている。

ショパンの弟子のシュトライヒャーによれば、ショパンはこの練習曲について「手も広がり、ヴァイオリンの弓で弾くような和音の効果」を得ることができると語ったという。この言葉が示すように、この作品では、ピアノの4オクターヴを越える音域を端から端へと右手の分散和音が駆け抜けるため、ヴァイオリン奏者が一度のボウイングで、低音から高音までを一気に軽々と演奏するかのような印象を受ける。

演奏の際には、右手の拡張と伸縮が課題となるのと同時に、右手上腕(肘、手首など)の柔軟性が求められる。加えて、低音域から高音域、またその逆へと進行する分散和音を無理なく演奏できるようになるためには、上半身の安定(体幹)を意識することも重要となろう。

執筆者: 今関 汐里

演奏のヒント : 大井 和郎 (2272文字)

更新日:2018年3月12日
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