作品概要
楽曲ID:1630
作曲年:1914年
出版年:1916年
初出版社:Rouart-Lerolle
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
作曲年:1914年
出版年:1916年
初出版社:Rouart-Lerolle
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
執筆者 : 樋口 愛
(584 文字)
更新日:2007年11月1日
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執筆者 : 樋口 愛 (584 文字)
更新日:2007年11月1日
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三曲構成のこの曲をサティは、一日一曲ずつ、三日間で書いた。三曲それぞれに序文のようなものと曲中にはユニークな文章が添えられている。主人公となる男性の肉体的な部分や性格をとらえた内容である。曲は、1911年にラヴェルが作曲した、《高雅にして感傷的なワルツ》を意識して作曲したのではないかといわれている。
第一曲《かれの容姿》は、度を越えたナルシストでかっこつけの性質をもった男性が書かれている。曲は拍子や調性、終止もない。ワルツのリズムだが心地よいワルツのテンポではなくい。左の低音、二分音符中心の流れが重さを感じさせかったるいワルツとなっている。
第二曲《かれの鼻眼鏡》は、ご婦人からの贈り物であった鼻眼鏡を失くし、気力を落とした男の様子が内容となっている。。曲は、左手の動きがサティ作曲の《ジムノペディ》を思わせるモティーフとなっている。反音や全音の幅、跳躍の少ない動きが虚無感を感じさせている。気力のない、拍子抜けした様なワルツである。
第三曲《かれの脚》は、女性が夜に正装して現れ、それに対する男の目線からの思いが内容となっている。“彼女たち”と書かれた文章は隠語で“脚”であると書いている。曲は、全曲同様拍子はないが、この曲にはアクセントがつけられており、ワルツの三拍が軽快な流れを作り出している。
三曲通して、ワルツのありかたを考えさせられる魅力的な曲となっている。
執筆者:
樋口 愛
楽譜
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エリック・サティ ピアノ全集08 ERIK SATIE
(株)全音楽譜出版社
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