一柳 慧 1933-2022 Ichiyanagi, Toshi
解説:須藤 英子 (995文字)
更新日:2018年4月24日
解説:須藤 英子 (995文字)
チェロ奏者の父とピアノ教師の母の一人っ子として、1933年に生まれる。6歳頃より母のもとでピアノに親しむと共に、父が収集したレコードから様々な音楽に触れる。中学より作曲を平尾貴四男、池内友次郎に、ピアノを原智恵子に師事。パリに学んだ恩師達のもとで才能を磨き、高校生の頃には日本音楽コンクール作曲部門で3年連続入賞。一躍注目を浴びる。
1952年、19歳の一柳は、前衛芸術のるつぼであったアメリカに渡る。ニューヨークのジュリアード音楽院に学んだ後、あらゆるジャンルのアーティストとの出会いを広げ、アメリカ実験音楽の代表的作曲家ジョン・ケージと邂逅。あるがままの音を音楽とみなすその思想に決定的な影響を受け、不確定性による《ピアノ音楽》シリーズを発表する。1961年、28歳で帰国。不確定性や図形楽譜による最先端の音楽を日本に紹介し、様々な分野に「ケージ・ショック」と呼ばれる強い影響を与えた。
1967年、ロックフェラー財団の招聘により再び渡米。アメリカ各地で作品発表会を開くと共に、スティーヴ・ライヒなどの反復音楽に出会う。帰国後、多ジャンルの芸術家と多彩なコラボレーションに携わる中、1972年に《ピアノ・メディア》、1976年に《タイム・シークエンス》を発表。こららは、通常の五線譜に書かれた反復的な作品であるが、その中に「音楽の空間性」を自身で見出したことが、その後の一柳の作品に決定的な広がりをもたらすことになった。ここでの「空間性」は物理的な意味ではなく、音楽的時間と相俟った音楽内空間といえよう。
その後の一柳は、1981年に尾高賞を初受賞した《ピアノ協奏曲第1番「空間の記憶」》を皮切りに、続いて尾高賞を取った《ピアノ協奏曲第2番「冬の肖像」》 (1987年)や、1984年以降15年に渡って書き継がれたピアノのための《雲の表情》シリーズ、その他オペラ、交響曲、室内楽、邦楽など、多岐に渡り、「音楽の空間性」持論に基づく豊かな作品構築を展開している。これまでに尾高賞、フランス文化勲章、 毎日芸術賞、京都音楽大賞、サントリー音楽賞、 紫綬褒章、旭日小綬章、文化功労者など受賞多数。現在、日本音楽コンクール顧問やサントリー芸術財団評議員、神奈川芸術文化財団芸術総監督を務めるとともに、2015年には「一柳慧コンテンポラリー賞」を創設するなど、現代音楽の普及にも精力的に携わっている。
作品(59)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)
協奏曲 (5)
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ピアノ独奏曲 (2)
性格小品 (20)
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ピアノ合奏曲 (1)
★ 種々の作品 ★ (3)
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室内楽 (1)
室内楽 (26)
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歌とピアノ (1)