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平尾 貴四男 1907-1953 Hirao, Kishio

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  • 解説:須藤 英子 (677文字)

  • 更新日:2018年4月19日
  • 1907 年、東京に生まれる。化粧品業を営む裕福な家庭に育ち、ピアノやソルフェージュを学ぶ。17 歳より、作曲を大沼哲に師事。1930 年に慶應義塾大学独文科を卒業し、翌 1931 年、 24 歳でフランスに渡る。スコラ・カントルム 及びセザール・フランク音楽学校にて、リオン クールらに作曲を師事した。

    1936 年に帰国後、新交響楽団(現 NHK 交響楽団)邦人作品コンクールなどにて受賞を重ね、作曲家としてデビュー。戦時中は、中堅の音楽家として放送の仕事も多くこなした。戦後1946 年、再建された日本現代音楽協会に参加。 1948 年には、安部幸明髙田三郎、貴島清彦らと作曲グループ「地人会」を結成する。西洋の伝統と日本の文化の協調を目指したこのグ ループは、5 回に渡って作品発表会を開催し、 室内楽作品を中心に活発な創作活動を行った。 1948 年、唯一のピアノ独奏曲《ピアノ・ソナタ》が、ピアニストである妙子夫人によって初演される。抒情的な日本の伝統的旋法と均整感に富んだフランスの近代的書法を繊細に融合させたこの大曲は、平尾ならではの魅力を湛えた名作と言えよう。他にも、《ピアノ五重奏曲「春 麗」》(1945)、《ヴァイオリン・ソナタ》(1947)、 《フルート三重奏曲》(1949)、《オーボエ・ソナ タ》(1951)など、魅惑的な室内楽作品がある。

    国立音楽大学教授、日本現代音楽協会委員長などを歴任。1953 年、45 歳の若さで他界。毎日音楽賞追贈。その作品は、ピアニストである 娘の平尾はるならによって、今なお演奏され続けている。

    執筆者: 須藤 英子
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    About composer : 須藤 英子 (1702文字)

    更新日:2018年4月20日
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    作品(2)

    ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)

    管弦楽付き作品 (1)

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    ピアノ独奏曲 (1)

    ソナタ (1)

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