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一柳 慧 :ピアノ協奏曲 第1番《空間の記憶》

Ichiyanagi, Toshi:Piano Concerto No.1 Reminiscence

作品概要

作曲年:1981年 
初出版社:Schott
楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:協奏曲
総演奏時間:14分00秒

解説 (2)

解説 : 須藤 英子 (504文字)

更新日:2018年4月24日
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ピアノ協奏曲第1番「空間の記憶」は、 1981年にNHKからの委嘱により作曲された。 一柳にとって、初の協奏曲である。アメリカにて前衛音楽に触れ、それを消化吸収してきた彼 は、80年代に至って「音楽の空間性」概念を打ち出し、独自の作風を生み出し始める。その最初の作品であるこの曲は、第30回尾高賞を受賞した。

1楽章形式の中に、3つの部分が含まれる。 第1部(1~50小節)ではまず、短い旋律的断 片が無秩序に現れては消え、「多層な空間」が 提示される。ピアノパートも、その一端を担うに過ぎない。

第2部は、前半(51~123小節)と後半(124~157小節)から成る。前半では、それまでにない長い旋律線がピアノとオーケストラ各々によって奏でられ、「二つの異質な空間」が現れる。後半では、それらが次第に変化しつつ拡張し、一つの流れへと統合される。

第3部(158~428小節)は、忽然と現れるピ アノソロによって始まる。左手の5連符が基調となり、右手の連符や他楽器の音が増減しながら執拗に繰り返されることにより、「時空間の 密度の醸成」が行われる。最後に第1部の冒頭部分が一瞬姿を現した後、幕が閉じられる。

執筆者: 須藤 英子

About work(s) : 須藤 英子 (1410文字)

更新日:2018年4月24日
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