作品概要
解説 (1)
執筆者 : 齊藤 紀子
(494 文字)
更新日:2007年9月1日
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執筆者 : 齊藤 紀子 (494 文字)
更新日:2007年9月1日
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1833年に作曲され、翌年の1834年に出版された。エミリー・ドゥ・フラオー伯爵令嬢に捧げられている。ショパンの23歳の作品で、当時のパリのオペラ界やサロンに見られる異国趣味に通じるものがある。
ボレロとはスペインの民族舞踏で、1780年頃に、舞踏家のセバスチャン・セレソが創作したとされている。3拍子のリズムで、カスタネットによる伴奏が特徴として挙げられる。
ハ長調のこの作品は、アレグロ・モルトによる87小節に及ぶ序奏の後、3部形式のボレロが続く。序奏は、その内部でも、第34小節からのピウ・レントへのテンポの変化に伴って曲想が変化する。このピウ・レントの部分では、右手のメロディーの小節線をまたぐタイが特徴的である。序奏の最後は、12小節間にわたって、32分音符による右手の1本のラインを奏する。ボレロの主部はアレグロ・ヴィヴァーチェで、左手はポロネーズと同じリズムで書かれている。中間部では、嬰ニ音を変ホ音に読みかえることにより変イ長調に転調し、それまでの活気溢れる曲想から一転して、美しいメロディーが奏される。この曲の最後は、イ長調の主和音を低音域でリズミカルに連打し、曲を閉じる。
執筆者:
齊藤 紀子
楽譜
楽譜一覧 (5)

ショパン集6 ケース入り
(株)春秋社
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ショパン ピアノ作品集 CHOPIN
(株)全音楽譜出版社
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ショパン全集18 パデレフスキ編 小品集
ジェスク音楽文化振興会
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ショパン・作品集 第2集/アルフレッド・コルトー版
(株)全音楽譜出版社
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【ミュッセ】ボレロ Op.19
Peters
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