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アレンスキー :カノン形式による6つの小品 Op.1

Arensky, Anton Stepanovich:Six Canonic Pieces Op.1

作品概要

作曲年:1882年 
出版年:?年 
初出版社:Rahter
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集

解説 (2)

演奏のヒント : 大井 和郎 (979文字)

更新日:2018年3月12日
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<同情>   外声が5度を保ちながら、1小節遅れで進んで行くカノンです。内声は基本的に2声で和声進行をするのですが、この内声は弱拍に現れ、タイで次の小節に繋がれて進んで行きます。故に、場所によっては手が届かなかったり、または音価が保てず途中で切れてしまったり、ペダルによって不必要に音が残ってしまったり、逆に切れてしまったりと、多くの問題が生じます。例えば5小節目、7小節目など、ポリフォニーの秩序を守るためには、この2声の内声を2つに分け、左右の手で1声ずつ演奏することをお勧めします。休符以外は内声を厳格に繋いでください。指番号は故に、5-5など通常あまり使わない指番号を使わないと、声部を繋げるのはとても困難になります。フィンガーペダル、指番号の入れ替え等も含め、あらゆる手段を駆使してポリフォニーの秩序を守ってください。  前半にリピートセクションがありますが、当然、2回目を1回目と全く同じように弾かずに、変化が欲しいです。13小節目はとても悩ましい和音ですので、2回目はここを1回目よりも強調するなどして変化をつけましょう。  さて、リピートの後の19小節目ですが、右手のメロディーラインはFGCAと書いてありますね。実際、レコーディングを聴いてもFGCAと弾かれていますのでこれが巷に流れている楽譜であると思います。しかし20小節目の左手のカノン、23小節目右手のシークエンス、24小節目左手のシークエンスなど、多くの場所から判断し、またカノンのルールから判断しても、これは本当はFGAbAであり、FGCAがミスプリントであることは確実です。  カノンだからといって特に外声部を意識することはありません。言うまでもありませんが、この曲を演奏する時、バランスを考え、内声はできる限り小さく弾き、音楽が縦割りにならないように注意してください。そうすることではっきりとカノンに聴こえます。  また、曲の性格上(Andante Espressivo)、多くのルバートが必要とされます。典型的な例として、15-16小節目のような箇所は時間をゆっくり取ります。逆に48小節目から52小節目までを動きのないテンポで弾いてしまうと、曲が間延びしてしまいます。このような部分は少しテンポを前向きにします。全体が、決してメトロノームのように弾かないことが大事です。

執筆者: 大井 和郎

演奏のヒント : 大井 和郎 (1042文字)

更新日:2018年3月12日
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