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シューベルト:ピアノ・ソナタ 第17番ニ長調

Schubert, Franz:Sonate für Klavier Nr.17 D-Dur D 850

作品概要

作曲年:1825年 
出版年:1826年 
初出版社:Artaria
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:38分00秒

解説 (1)

執筆者 : 稲田 小絵子 (704文字)

更新日:2007年6月1日
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1825年の4,5月に2つのピアノ・ソナタ第15、16番を作曲した後、シューベルトは上オーストリアの旅に出た。第17番はその旅先で書かれたものである。この作品も前作に引き続き、シューベルトの生前に出版されることができた。献呈は友人でもあるピアニストのカール・マリア・フォン・ボックレット(1801-81)になされている。

40分近くもかかるほど拡大されたソナタであるにもかかわらず、全体を通して精気に満ち充実した作品であるのは、同年にウィーン楽友協会の補欠理事に選出されるなど、音楽家として認められたことによる作曲家の自信の表れだろうか。

なお、この旅行中には、消失したと考えられていた《ガスタイン》交響曲も作曲されている(現在ではそれは《ザ・グレイト》のことであると考えられている)。

第1楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ、ニ長調、4/4拍子。ソナタ形式。和音を中心とした響きの豊かな第1主題と、リズムを生かしたスケルツァンドな第2主題から成る。展開部には多彩な転調がみられる。

第2楽章:コン・モート、イ長調、3/4拍子。拍節感の曖昧さがおもしろい。3拍子のはずだが、どこか6/8拍子に感じられてしまう。途中に現れる歌のような主題がシューベルトらしく、魅力的である。

第3楽章:スケルツォ。アレグロ・ヴィヴァーチェ、ニ長調、3/4拍子。前楽章にひきつづき、リズム遊びを楽しませてくれる。ヘミオラが多用されるが、トリオ部で3拍子の感覚を取り戻せる。

第4楽章:ロンド。アレグロ・モデラート、ニ長調、4/4拍子。軽い雰囲気のフィナーレ。途中、力強さを見せるものの、全体的にかわいらしく、最後は眠りに落ちるかのように終わる。

執筆者: 稲田 小絵子

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