平吉 毅州 :子どものためのピアノ曲集《南の風》 四月のセレナーデ 変ロ長調
Hirayosi, Takekuni:South Wind April serenade B-Dur
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:応用2 応用3
解説 : 羽石 彩子 (197文字)
曲のイメージは? ~「セレナーデ」というのは、夜に恋人のことを想って歌う曲のことです。ほのかに甘い恋のストーリーを考えるのも楽しいかもしれません。冒頭には「やさしく」と書いてあります。右手と左手の二声のメロディが、ハーモニーの変化とともに柔らかく動きますが、ドキドキと気持ちが高まるところも出てきますね。春の季節の優しいイメージで弾きたい1 曲です。(2022アナリーゼ特集vol.1より転載)
演奏のヒント : 大井 和郎 (338文字)
ポリフォニーの要素が強い曲です。冒頭4小節、メロディーラインに対して、左手は音階になりますが、左手はこの場合、伴奏形と考えて構わないと思いますので、可能な限りppにします。4小節目、右手のメロディーであるDは、クレシェンドがかかってはいるものの、そこまで大きくしすぎないように気をつけましょう。
5ー8小節間、左手にもメロディーラインがきます。今度は単なる伴奏的役割では無く、2重唱のように考え、左手もタップリと歌い、8小節目に向けて徐々にディミヌエンドをかけていきます。
このように、左手が順次進行を辿る伴奏形の部分と、2重唱となる歌の部分は分けて考えてください。
18小節目、左手のGesはショッキングな音です。感傷的に捉えても構いません。特別なものである事を演出してください。
演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (434文字)
やさしく(付点4分音符=48~52)、ゆったりとしたテンポで、8分の6拍子のやさしい風のような揺れを感じましょう。「セレナーデ」は、恋人を思う歌です。そこには当然、熱い想いがこめられています。3小節目からクレッシェンドし、5小節目のmfに辿り着いた時や、11小節目からクレッシェンドし、fに辿り着いた時の感情は、強い想いが込められるでしょう。全体には、爽やかな4月の風景がムードとして漂ってきますが、そうした人間の感情の熱さも表現したいところです。気持ちが高まる部分は、左手の動きも活発になっています。5小節目の左手は、右手をすぐに追いかけるように積極的に、11小節目からのクレッシェンドは左右で一緒に高めていきます。17小節目の左手も大切で、右手を誘い、18小節目の1拍目の音に向かいます。
子どものためのピアノ曲集《南の風》 四月のセレナーデ
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