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シューマン, クララ :小さなピアノ協奏曲 ヘ短調

Schumann, Clara:Piano Concertino f-moll

作品概要

作曲年:1847年 
出版年:1994年 
楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:協奏曲

解説 (1)

執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (780文字)

更新日:2010年1月1日
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ピアノ協奏曲作品7に続く2曲目の協奏曲として考案された、この未完のそして長く未出版だった作品は、1847年初夏に書かれた。作品7が出版されて、ちょうど10年が経っていた。176小節で筆が絶えているこの協奏曲の自筆譜は、ローベルトへの誕生日プレゼントとして白いリボンで結ばれ、「最愛のローベルトへ、1847年6月8日 彼のクララ」という献辞がある。彼女の自筆譜は未完であるばかりでなく、ピアノパートにせいぜいオーケストラの重要な対旋律が与えられているだけだ。使用楽器に関しても、具体的な指示はない。このような断片を、De Beenhouwerが1990年にオーケストレーションし補筆して完成させた。ローベルトの協奏曲作品54と協奏楽章作品92を参考に2管編成にホルン、トランペット各2本という編成として演奏可能となったこの作品は、ブライトコップフ・ウント・ヘルテルから出版されている。

結局未完に終わってしまったが、この作品からは円熟したクララの芸術性をうかがい知ることができる。ほぼ完成された提示部は、テーマの複合体からなる。しかしそれと同時に、3つのテーマ間の構造的関係を通して統一が図られている。冒頭の劇的なオーケストラは、すぐに哀愁ただよう挿入句に支配される。そして、ピアノの最初の華やかなパッセージ。第2テーマは、とりとめのない旋律線とシューマン風の3連符の伴奏を伴い、とても情熱的だ。

この協奏楽章に影響を与えたものとして、1845年にドレスデンでクララがソロパートを弾いて初演したローベルトのイ短調のピアノ協奏曲、ショパンのホ短調のピアノ協奏曲、メンデルスゾーンの2つの協奏曲、ヴェーバーのヘ短調の協奏楽章などが挙げられる。また、前年の1846年にベートーヴェンの協奏曲第3番へのカデンツァを作曲したことも、大きな発展へとつながったのではないだろうか。

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