山田 耕筰 :春夢

Yamada, Kōsaku:Frühlingstraum

作品概要

楽曲ID:4645
作曲年:1937年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:4分50秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5

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解説 (2)

解説 : 杉浦 菜々子 (560文字)

更新日:2024年4月14日
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【解説】

1934年作曲。

山田耕筰のピアノ曲は、若き時代にその多くが作曲されている。1917年の12曲を最多とし、1916年は次いで8曲、1914年にベルリン留学から帰国して1917年ニューヨークに渡るその間が山田耕筰ピアノ曲の最盛期である。一方、この〈春夢〉の作曲年は1934年、48歳の年。〈赤とんぼ〉〈この道〉などの代表的な歌曲の作曲よりも後である。〈春夢〉の自筆譜には舞踏者への指示と思われる言葉が書かれており、これは他の山田のピアノ曲の中で類を見ない。山田はベルリン留学後、 2 つの異なる芸術 ジャンルである舞踊と音楽を融合させ、「舞踏詩」という新たなジャンルを創設したが、この〈春夢〉もまたその系譜にある作品であろう。

[自筆譜に書き込まれた舞踏者への指示と思われる言葉]

 b.2~6  「春の野辺。桜樹の下に若き男一人 逝きし人の小袖を抱えてくづをれてをる」

 b.15~16 「蝶からむ。それを追う」

 b.26 「遠くより声ある如く思はれ、声の方へと駆けよる」

 b.27 「失望と軽い怒で」「やるせなき気持ちにて」

 b.28~30「草花を投げたり踏んだりする」

 b.31 「すねて帰る」

 b.32~33 「小袖に気づく」

 b.38~40 「小袖を強く抱いて 生ける人にもいふが如くかき口説きつゝ 立ち舞ふ」

執筆者: 杉浦 菜々子

演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (742文字)

更新日:2024年4月14日
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春夢(杉浦菜々子)

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