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山田 耕筰 :この道

Yamada, Kōsaku:*in preparation*

作品概要

楽器編成:歌とピアノ 
ジャンル:★ 種々の作品 ★

解説 (1)

解説 : 太田 郁 (662文字)

更新日:2018年4月13日
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1927 年 2 月 24 日作曲。北原白秋の詩に曲を つけた。白秋の詩は作曲の前年 1926 年 8 月の 『赤い鳥』に発表されたものである。

この曲は『童謡百曲集』第 3 集(北原白秋の詩 による)に第 47 曲として収録され、1927 年 11 月 15 日に出版された。山田は、1926 年に起 こった日本交響楽協会での内紛後、都内から神奈川県茅ヶ崎へと移住した。『童謡百曲集』は、 東京と茅ヶ崎を往復する中で作曲された作品群であると言われる。他にも《赤とんぼ》など山田の童謡作品の代表曲が収められている。

童謡とは言っても、《この道》の歌唱音域は非常に広く、強弱記号も非常に細かく指示され ている。《からたちの花》と同じく、8 分音符 に 1 字を当てながら、旋律に合わせて拍子を変化させることで、西洋音楽の拍子感覚からは逸脱し言葉に沿った旋律が形作られている。四連から成る白秋の詩を、山田は有節歌曲に仕上げている。

ピアノ前奏の 2 小節目 2 番目の和音について指摘しておきたい。初版(『山田耕作 童謡百曲 集』、1927 年 11 月 15 日)においては、低音より左手「ド♯-ソ♯-ド♯」、右手「ミ-ソ♯-ド♯-ミ」をアルペッジョで演奏するよう記譜されている。しかし直後に刊行された『日響楽譜 No. 106』(日本交響楽協会出版部、1927 年 11 月 23 日)では左手「ド♯-ラ」、右手「ミ-ミ」となりアルペッジョの指示はない。この改変はその後普及した楽譜では受け継がれず、初版に基づいていることが多い。

執筆者: 太田 郁

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