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ベートーヴェン :リギーニのアリエッタ「恋人よ来たれ」による24の変奏曲 WoO.65

Beethoven, Ludwig van:24 Variationen über die Ariette "Venni amore" von V.Righini WoO.65

作品概要

作曲年:1790年 
出版年:1791年 
初出版社:Traeg
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:変奏曲
総演奏時間:20分00秒

解説 (1)

執筆者 : 稲田 小絵子 (532文字)

更新日:2008年7月1日
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ボン時代に作曲された初期ピアノ変奏曲。最初のピアノ変奏曲WoO 63から約8年の間を置いて作曲された。主題は、ヴィーンやベルリンで活躍したイタリア人作曲家ヴィンツェンツォ・リギーニ(1756~1812)のアリエッタより。

ベートーヴェンは、変奏曲というジャンルに対して積極的なアプローチをしたことで知られている。1790/91年に書かれたこの作品は、流行していた旋律を主題とし、その和声を保ちつつ旋律やその伴奏を華やかに仕立てているという点で、当時の慣習的な変奏法に基づいているようである。

しかし、この24の変奏をもつ作品には、その長さを感じさせない配慮が随所に見られる。第7変奏のカノン風の開始、第14、19、23変奏の拍子の変化、第20変奏の「スケルツァンド」の指示や第23、24変奏の速度変更などである。また、作品を締めくくる最終変奏では、前の変奏からアタッカで切れ目なく続き、フィナーレにふさわしい盛り上がりが意図されている上、他の変奏よりも非常に長く作られており、変奏というよりファンタジーのような仕上がりをみせている。3部分から成るこの最終変奏は、途中で速度を落とし、部分的に3度下の変ロ長調を取り入れるなど、緩急および調的な色彩の変化も計画されている。

執筆者: 稲田 小絵子
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