ホーム > バッハ > トッカータ ト短調

バッハ :トッカータ BWV 915 ト短調

Bach, Johann Sebastian:Toccata g-moll BWV 915

作品概要

作曲年:1707年 
出版年:1843年 
初出版社:Peters
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:トッカータ
総演奏時間:9分00秒

解説 (1)

執筆者 : 朝山 奈津子 (335文字)

更新日:2007年7月1日
[開く]

トッカータ楽章は、華やかな走句で幕を開ける。以下は複縦線で緩やかに区切られ、全体では4セクションから成る。深刻なレチタティーヴォ風のアダージョ、舞曲風の明るいアレグロ、再びレチタティーヴォに戻って終止する。

続くフーガでは、主題の反行形、逆行形をも用いた厳格な対位法が展開される。付点リズムのみで構成される主題は、一時も途切れることがなく、まったく緩みのない重厚なテクスチュアを生む。これは190小節ものあいだ続き、そもそも演奏の易しくないこのフーガをますます近づきがたいものにしている。しかし、フーガ主題はきわめて聞き取りやすく、推進力を持っていて、聴く者を退屈させない。前半の舞曲風セクションやレチタティーヴォとの対比があいまって、演奏効果の高い作品に仕上がっている。

執筆者: 朝山 奈津子