作品概要
解説 (1)
執筆者 : 小崎 紘一
(394 文字)
更新日:2010年1月1日
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執筆者 : 小崎 紘一 (394 文字)
更新日:2010年1月1日
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《イェヌーファ》は既に初演されており、いくつかのオペラを発表してはいたが、当時の楽檀ではヤナーチェクの名前はそれほど広まってはいなかった。当時の彼はすでに60に手が届こうとしていた。
このことはヤナーチェクを不安にさせた。焦燥に駆られる以上に、まず先行きが案じられた。後に自身も認めているように、《イェヌーファ》がプラハで成功を収める前の不安定な状況がここでは綴られている。作曲家のうつろう心を表すかのように同じメロディやオスティナートが形を変えながら各曲を行き来する。タイトルにある霧とはそれを表しているとされ、また多用される黒鍵が細やかな陰影を与えていることと連関付ける向きも多い。しかし、心情の吐露に埋没せずにあくまでも小品としての気品を湛えているところにこの作品の持つ力強さがある。
第一曲 Andante
第二曲 Molto Adagio
第三曲 Andantino
第四曲 Presto
執筆者:
小崎 紘一
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楽譜
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(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
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(株)ドレミ楽譜出版社
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【ミュッセ】霧の中で
Peters
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