ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第31番 第2楽章 Op.110
Beethoven, Ludwig van : Sonate für Klavier Nr.31 2.Satz Allegro molto
作品概要
解説 (2)
解説 : 岡田 安樹浩
(132 文字)
更新日:2019年2月16日
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解説 : 岡田 安樹浩 (132 文字)
第2楽章 4分の2拍子 ヘ短調
スケルツォ風で3部分形式による楽章。中間部は変ニ長調へ転じ、和音の動きが中心的な役割を果たす主部と対照的に、バスとソプラノの2声部書法が中心となっている。コーダにおけるピカルディ終止は、第3楽章冒頭へのドミナントの役割を果たしている。
演奏のヒント : 大井 和郎
(766 文字)
更新日:2025年10月9日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (766 文字)
典型的な陥りやすいミスを述べます。
1 テンポ
Allegro molto と言う事をまず忘れないで下さい。ゆっくりしたテンポは全体のインテンシティー(迫力)を失います。
2 和音のバランス
例えば1〜8小節間、右手のトップを出さなければならないことは暗黙の了解ですが、10〜13小節間は少し異なります。どうしても避けたいのは、GGGAsAsAsAsAsBBBB という、右手トップのメロディー音です。これを出してしまうと、メロディーラインが実に硬く、機械的に、幼稚に聞こえます。解決方法としては、右手の音量を抑え、左手を出して、右手のラインをカバーすることです。左手のバスはオクターブで書かれており、裏拍にスフォルツアンドあります。これを強調するようにします。これで大分変わってきます。更に、右手のメロディーラインも裏拍を感じる様にすることと、アーティキュレーションを守る事、これでかなり解決することが出来ます。
あとは、18〜19小節間のような、右手のラインのトップは、AsAsGFEs ですが、1拍目をスタッカート、2拍目からレガートにすることで、硬さを避けます。次の20〜21小節間も同じです。
3 よくあることなのですが、休符のカウントを間違える奏者がいます。37〜38小節間は休符となり、音は1つも書かれていません。このカウントを間違える奏者がいます。コツとしては、4分音符を4つ数えるようにします。2分音符を2つではなく、4分音符を4つ数えることで、より確かなカウントになります。そしてその方がテンションも上がります。休符は大事な音楽とお考え下さい。
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