モーツァルト :ピアノ・ソナタ 第8(9)番 第1楽章 K.311 K6.284c
Mozart, Wolfgang Amadeus:Sonate für Klavier Nr.8 Mov.1 Allegro con spirito
解説 : 岡田 安樹浩 (295文字)
第1楽章 二長調 4分の4拍子 ソナタ形式
K.309と同様、オーケストラのトゥッティのような力強い開始と、それに呼応して弱奏の軽快なメロディーが流れだす。属調の副次主題(第17小節~)はレガートとスタッカーによる順次下行音型の対比が特徴的である。
後半部分(第40小節~)は、前半部分を締めくくる2度下行音型の連鎖がゼクエンツ風に続き、ホ短調、ロ短調を経てト長調で副次主題の下行音型があらわれる。16分音符の連鎖による移行パッセージ(第66小節~)の後、まず副次主題が主調で再現される(第79小節~)。主要主題はようやく第99小節で回帰し、前半と同様に2度下行音型によって静かに楽章を閉じる。
ピアノ・ソナタ 第8(9)番 ニ長調 第1楽章