モーツァルト :ロンド K.485 ニ長調
Mozart, Wolfgang Amadeus:Rondo D-Dur K.485
執筆者 : 齊藤 紀子 (258文字)
1786年に、シャルロッテ・フォン・ヴュルベン嬢のために作曲された。アレグロの4分の4拍子、ニ長調で書かれている。主要なテーマは、主和音と属和音の構成音をなぞる簡素なものを主体としている。しかし、そこに前打音を付加したり、弾むようなリズムで仕立てたりすることにより、明快でかわいらしいメロディーを生み出している。左手は分散和音を主体としているが、この左手が低音域でメロディーを歌う場面もある。尚、このロンドは、主要テーマが主調以外でも提示され、音楽の形式論で一般的なロンド形式よりはソナタ形式に近い構成となっている。
ロンド ニ長調