スクリャービン(スクリアビン) :2つの詩曲 Op.63

Scriabin, Alexander:Deux poèmes Op.63

作品概要

作曲年:1911年 
出版年:1913年 
初出版社:Édition russe de musique
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:性格小品
総演奏時間:4分10秒

解説 (1)

執筆者 : 齊藤 紀子 (588文字)

更新日:2008年5月1日
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1912年に作曲された。30小節余りの比較的小規模な2つの曲から構成され、各々の曲に標題が付けられている。

第1曲目の<仮面>は、アレグレットの8分の6拍子で、「ABA」の3部形式で書かれている。神秘和音を基調としており、全音音階のような響きや4度音程の積み重ねにより、変化をもたせている。この曲では、「秘められた優しさと共に」→「謎めいて」→「風変わりな」といった意味のフランス語による表記から、スクリャービンの作品における「神秘」を垣間見ることができる。

第2曲目の<奇妙なもの>も同じく8分の6拍子で書かれ、「ABA’B’」の2部構成となっている。変化する属9の和音を基調としている。しかし、その和音の形が、後にメシアンが提唱する「移調の限られた旋法」の第2番目に通じる音の構成を示していることは特筆すべきことであろう。この曲では、「優雅に、繊細に」→「奇妙に、突如鋭く」→「偽りの優しさと共に」といった意味のフランス語による表記から、スクリャービンの作品における「神秘」を垣間見ることができる。

スクリャービンは、後期の作品を神に代表される「神聖なもの」と悪魔に代表される「邪悪なもの」とに分類しているが、この作品はいずれも後者に属すると考えられる。とは言え、引用したフランス語の表記の翻訳からもわかる通り、「聖」と「悪」は決して二項対立として明確に分類できるものではない。

執筆者: 齊藤 紀子

楽章等 (2)

仮面 Op.63-1

総演奏時間:1分40秒 

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不思議 Op.63-2

総演奏時間:2分30秒 

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