ベートーヴェン :11のバガテル 第5番 Op.119-5 ハ短調

Beethoven, Ludwig van:11 Bagatellen Nr.5 c-moll Op.119-5

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:バガテル
総演奏時間:1分00秒

解説 (1)

解説 : 鐵 百合奈 (365文字)

更新日:2019年10月6日
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Risoluto 決然と

二部形式+コーダ。塊を打ち付けるような左手の和音連打の上で、苛烈な短前打音をともなう右手の分散和音が、付点のリズムで鋭く奏される。フレーズの切り替わる部分左手の合いの手の16分音符も、刃を薙ぐ(なぐ)ような激しさを持つ。コーダは、フレーズ末尾の素材(第8小節目)を、まるで何かを言い切る様子で、緊張感にみなぎった休符をはさんで三度繰り返した後、堰を切るように大きな音程の跳躍を含む楽想をsfで厳しさを増しながら駆け抜ける。

ベートーヴェンのハ短調作品には、このような激烈な情動をあらわした曲が多く、この第5番もそのひとつである。この頃書かれた初期のハ短調作品には、ピアノ・ソナタ第5番ハ短調10-11798年)、ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」作品131799年)などがあり、共通する性格を持っている。

執筆者: 鐵 百合奈
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