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サティ :世紀毎の時間と瞬間的な時間

Satie, Erik:Heures seculaires et instantanees

作品概要

作曲年:1914年 
出版年:1916年 
初出版社:Demets
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分30秒

解説 (1)

執筆者 : 樋口 愛 (841文字)

更新日:2007年11月1日
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サティ(48歳)はこの3つからなる《世紀毎の時間と瞬間的な時間》を自分を驚かした、ウィリアム・グラント=プリュモとルイ11世に捧げると序文に載せている。地球、自然、人種、色、そして世紀の時と、瞬間の時に関して、サティの目線で独特な表現方法を駆使し、詩を載せ作曲されている。また、サティは演奏者への指示として以下のような警告を寄せている。『音楽の演奏中に、この文章を大声で読み上げることを禁ずる。この指定に違反するどのような行為も、その不遜なる態度に対しては、わが正義の怒りを招くであろう。どんな例外も許されない。』

第1曲《悪意のある邪魔者》は、拍子も調性もない。低音域から始まる。中間部の“時間単位”と“分単位”を表わす書法が面白い。曲全体に時が刻まれているような錯覚に陥るのは、アクセントやスタッカート、4分音符と8分音符の書法のにあるのではないか。明瞭なモティーフが自然な流れとなっている。

第2曲《朝の薄明》は、世紀にまつわる太陽の存在と今まさに昇っている太陽についての内容になっている。拍子も調性もない。

燃える暑い太陽を表わすためかダブルシャープが用いられている。様々なモティーフが突然的に組み合わさっている。

第三曲《花崗岩的な狂乱》は、この曲もまた“時”の表現方法が面白い。対位法の書法を用いたり、同じ音を2度ずつ鳴らし、上行していくのをみると、時計の秒針の音を感じさせる。また、“13時”を表わす書法では右手の3和音で響かせ、そこへ13回4分音符で打つといった見事な表現方法が使われている。詩を読むとわかるのか、詩を読まずしてわからせたかったのか。《スポーツと気晴らし》のように詩が明瞭で書かれていれば、イメージが同時にくる、それ以上言うならば、絵が先に来る。絵が音楽を超えてしまう。しかし、この曲は、“時”が表現する音形が中心にある事は聞き取れ、読み取れるが、添えられている詩はサティの世界に浸かりきっているために、詩からイメージをすることはなかなか難しい作品のようだ。

執筆者: 樋口 愛

楽章等 (3)

悪意のある邪魔者

総演奏時間:1分30秒 

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朝の薄明

総演奏時間:1分00秒 

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花崗岩でできた狂乱

総演奏時間:1分00秒 

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