ウェーバー :舞踏への勧誘-華麗なロンド Op.65 変ニ長調
Weber, Carl Maria von:Rondo brillante "Aufforderung zum Tanz" Des-Dur Op.65
執筆者 : 齊藤 紀子 (381文字)
1819年に妻のカロリーネのために作曲され、1821年にベルリンで出版された。全体は、序奏とコーダを伴うワルツ集という形になっており、第1のワルツ主題が中心となるように扱われている。そのため、ウェーバー自身の<華麗なるロンド>というタイトルのように自由なロンドと捉えることができる。このように、複数のワルツを編み合わせる手法は、シューベルト作品にも見られる。
この作品は、舞踏会を舞台としたドラマ的なストーリーがしばしば語られるため、「舞踏への勧誘」というタイトルの方がよく知られているかもしれない。
主要なワルツの主題は、アレグロ・ヴィヴァーチェ。曲が進んでいくと、これと対比を成すかのような優雅なワルツが現れる。この作品では、クライマックスの後に、これまでに提示したワルツを次々と回帰させる巧妙な手法が用いられている。その後、モデラートのコーダにより曲を閉じる。
舞踏への勧誘-華麗なロンド 変ニ長調
舞踏への勧誘-華麗なロンド 変ニ長調 Op.65