メンデルスゾーン : 幻想曲 (スコットランド・ソナタ) 嬰ヘ短調 Op.28 U 92
Mendelssohn, Felix : Fantasie (Sonate écossaise) fis-moll Op.28 U 92
作品概要
作曲年:1833年
出版年:1834年
初出版社:Simrock
献呈先:Ignaz Mosheless
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:幻想曲
総演奏時間:14分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
執筆者 : 和田 真由子
(611 文字)
更新日:2007年9月1日
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執筆者 : 和田 真由子 (611 文字)
1830年、ワイマールに滞在中、メンデルスゾーンはゲーテのもとを訪れ、そこで演奏したうちの一曲が、この《幻想曲 嬰ヘ短調「スコットランド・ソナタ」》であったとされている。メンデルスゾーンは1828年に《スコットランド・ソナタ》という曲の作曲をはじめ、その後、5年間、これを書きなおし続けた。そして、1834年に出版したものが、この《幻想曲 嬰ヘ短調「スコットランド・ソナタ」》である。
全3楽章からなり、全曲通して演奏される。
第1楽章:嬰へ短調 4分の2拍子 コン・モート・アジタート―アンダンテ
冒頭8小節にわたるアルぺッジョの序奏(コン・モート・アジタート)からはじまる。アンダンテの主部につづき、登場するアルぺッジョの挿句は、徐々に勢いと音量を増し、クライマックスを形成する。大きな変化が加えられた再現部が奏されたのち、序奏のアルペジオが再び現れ、幻想的に曲をとじる。
第2楽章:イ長調 2分の2拍子 アレグロ・コン・モート
およそA-B-Aの形によっており、スケルツォ的な性格をもつ。対位法的な技法が用いられた短い楽章。
第3楽章:嬰へ短調 8分の6拍子 プレスト
即興的な性格が強いが、およそソナタ形式によっている。第一主題は、6連音符の下降音形からなり、めまぐるしく動く。第2主題は、オクターブでゆったりとうたわれる。6連音符は、一曲全体を貫いており、その音形の変化によってさまざまな表情がうみだされている。情熱的な終曲。
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