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レスピーギ :ピアノ協奏曲 P 040 イ短調

Respighi, Ottorino:Concerto for piano and orchestra a-moll P 040

作品概要

作曲年:1902年 
楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:協奏曲
総演奏時間:24分00秒

解説 (1)

執筆者 : 小林 由希絵 (1364文字)

更新日:2018年3月12日
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レスピーギがボローニャ音楽院作曲科を卒業した翌年の1902年に作曲。〈ピアノと管弦楽のためのトッカータ〉や〈スラヴ幻想曲〉など、ピアノと管弦楽のための作品を多く残しているが、ピアノのための協奏曲作品は〈ミクソリディア旋法のピアノ協奏曲〉と、この〈ピアノ協奏曲イ短調〉の2曲のみである。 近年レスピーギの研究が進む中で、この曲は〈スラヴ幻想曲〉と同様彼の青年期の傑作と並び称されているが、これらの名作が生まれた背景には、のちの彼の作曲家人生を決定づけたある作曲家との運命的な出逢いがあった。他ならぬ、ロシアの大作曲家リムスキー=コルサコフである。    1900年の12月、レスピーギはロシアのサンクト=ペテルブルクにいた。レスピーギはボローニャ音楽院で作曲と共にヴァイオリンを専攻しており、ボローニャ市立劇場オーケストラの第一ヴィオラ奏者としてロシア公演に来ていたのである。レスピーギの音楽家としての第一歩は、作曲家としてではなくヴァイオリンやヴィオラ奏者としての方が先であったのだが、図らずもオーケストラの一員としてサンクト=ペテルブルクに訪れたことで、リムスキー=コルサコフのレッスンを受けることが出来るようになった。レスピーギのサンクトペテルブルク滞在は5ヶ月間と決して長い期間ではなかったが、公演の合間を縫ってリムスキー=コルサコフの元に足しげく通い、管弦楽法の大家から多くのことを学んだ。 〈ピアノ協奏曲イ短調〉には、サンクト=ペテルブルク滞在中に身につけたリムスキー=コルサコフ直伝の華麗なオーケストレーションと、イタリア的な陽気な気質、それにレスピーギの代名詞ともいうべき教会旋法が盛り込まれ、青年期の集大成と謳われるのも納得の素晴らしい作品である。 ■第1楽章 レスピーギの代表作「ローマ三部作」のような絢爛豪華な派手さはこの頃にはないが、リムスキー=コルサコフからの影響からかロシア的な甘い香りが漂っている。序奏部分から主題が見え隠れしているが、この主題が何とも言えず甘く切なく、ロマンチックな調べで、チャイコフスキーやラフマニノフを彷彿とさせる。 ■第2楽章 1楽章では、ロマンチックなロシア音楽の一面が垣間みられるが、続く2楽章はグレゴリオ聖歌のような荘厳なメロディと共に、雄大なシベリアの大平原のように力強くてどこか懐かしい音楽となっている。大自然の調べを感じさせるのは、安定した和声の響きと、5音音階によるものだろう。 また、豪快なピアノのグリッサンドが随所に効果的にちりばめられ、力強さをより鮮明にしている。このグリッサンドがもたらす音色効果は、他の楽器にはないピアノでしか出せないものであり、リムスキー=コルサコフのもとで管弦楽法を学んだレスピーギのオーケストレーションの腕が光っている。 ■第3楽章 弦のピチカートから始まる舞曲風の楽章。2楽章と同じくロシアの大平原を思わせる民族的な作風で、コサックのような土臭さを感じさせる。ピアノの低音の力強い刻みが鳴り響き、それに応戦するかのように、金管の勇敢なメロディがこだまする。続く中間部では、弦の甘く美しい叙情的なメロディが優しく包み込んでゆく。終結部では、再びコサック風の力強いリズムが音楽を高揚させ、フィナーレへと上り詰め、華々しく幕を閉じる。

執筆者: 小林 由希絵

楽章等 (3)

第1楽章

総演奏時間:8分30秒 

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第2楽章

総演奏時間:6分00秒 

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第3楽章

総演奏時間:9分30秒 

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