ギロック :こどものためのアルバム 森の妖精
Gillock, William:Album for chirdren Ariel
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:基礎5 応用1 応用2 応用3
解説 : 今関 汐里 (129文字)
ハ長調。A-B-Aの3部形式。Aでは十六分音符で一気に上行する右手の旋律が特徴的である。15小節目から登場する下行音型と、17小節からの上行音型は、右手と左手の連携が重要となる。Aの快活さとは対照的に、Bの右手旋律および伴奏はよりカンタービレな性格を帯びる。
演奏のヒント : 大井 和郎 (996文字)
まず、この曲で技術的に気をつけなければならないことは、左右の手のリレーにあります。右から左、左から右にメロディーをリレーするとき、粒ぞろいに細心の注意を払ってください。それから粒ぞろいが悪いときは、タイミングもさることながら、指の形も疑ってみて下さい。きちんと正しい形で打伴されているか、打伴されたとき指が反り返らないか、確認します。その上でも左右のリレーが出来ないときは、部分練習をしてみましょう(例:8小節目、2拍目のみ(AFDH)を何度も繰り返してみて、粒ぞろいを確かめる 等をやってみましょう、その際、AFDHを↓AFD↑HDFA↓FDHAと上行下行でループさせ、素早く弾いてみましょう)。15ー18小節間も同じような練習をして粒をそろえます。
音楽的に考えた場合、形式はABAでクリアーですね。
A 1ー20
B 21ー28
Aの部分で最もピークを迎えるところは15小節目ですね。それでは15小節目まではいくつに分割できるでしょうか?1ー8で1つ、9ー20で1つとします。
1ー8を見たとき、最も高い高さの音は5小節目のA(右手)ですね。そこから、6小節目でGに、7小節目でFに順次進行でそれぞれ一番高い音が下行していることがわかります。1ー8の前半は、1小節目から4小節目に向かっていきます。1ー2小節間より、3ー4小節間の方の一番高い音が上行していますので、1-2より3-4を大きくして、5小節目に達します。そこから徐々に下行していますのでディミヌエンドをかけます。
9ー16の場合、9ー10と11ー12は、1ー2と3ー4と一致しますね。ですからこれも1ー4と同じようにクレシェンドをかけていきます。今度は13小節目より、先ほどの1ー8で最も高い音だったAよりもさらに高いCにたどり着き、15小節目ではさらにその上のEまで上がります。そして15小節目がこのAセクションで最もテンションの高い位置となるようにします。
次にBセクションを見てみましょう。このセクションは8小節間が2つに分かれます。1つは、21ー24小節間、もう1つが25ー28小節間ですね。ここからは個々の感じ方に委ねます、この2つのセクションではムードがどのように異なるのか考えてみて下さい。色々な意見があると思いますが、基本的にはこの2つのセクションを同じように弾かないことです。必ず何らかの違いを付けて下さい。
森の妖精
発表会・コンクールおすすめ曲パート1(ギロック)森の妖精
ギロック:森の妖精