作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:0分55秒
著作権:保護期間中
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:基礎5 応用1 応用2 応用3
楽譜情報:3件解説 (3)
解説 : 今関 汐里
(129 文字)
更新日:2019年3月7日
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解説 : 今関 汐里 (129 文字)
ハ長調。A-B-Aの3部形式。Aでは十六分音符で一気に上行する右手の旋律が特徴的である。15小節目から登場する下行音型と、17小節からの上行音型は、右手と左手の連携が重要となる。Aの快活さとは対照的に、Bの右手旋律および伴奏はよりカンタービレな性格を帯びる。
演奏のヒント : 大井 和郎
(996 文字)
更新日:2019年5月23日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (996 文字)
まず、この曲で技術的に気をつけなければならないことは、左右の手のリレーにあります。右から左、左から右にメロディーをリレーするとき、粒ぞろいに細心の注意を払ってください。それから粒ぞろいが悪いときは、タイミングもさることながら、指の形も疑ってみて下さい。きちんと正しい形で打伴されているか、打伴されたとき指が反り返らないか、確認します。その上でも左右のリレーが出来ないときは、部分練習をしてみましょう(例:8小節目、2拍目のみ(AFDH)を何度も繰り返してみて、粒ぞろいを確かめる 等をやってみましょう、その際、AFDHを↓AFD↑HDFA↓FDHAと上行下行でループさせ、素早く弾いてみましょう)。15ー18小節間も同じような練習をして粒をそろえます。
音楽的に考えた場合、形式はABAでクリアーですね。
A 1ー20
B 21ー28
A 1ー20
Aの部分で最もピークを迎えるところは15小節目ですね。それでは15小節目まではいくつに分割できるでしょうか?1ー8で1つ、9ー20で1つとします。
1ー8を見たとき、最も高い高さの音は5小節目のA(右手)ですね。そこから、6小節目でGに、7小節目でFに順次進行でそれぞれ一番高い音が下行していることがわかります。1ー8の前半は、1小節目から4小節目に向かっていきます。1ー2小節間より、3ー4小節間の方の一番高い音が上行していますので、1-2より3-4を大きくして、5小節目に達します。そこから徐々に下行していますのでディミヌエンドをかけます。
9ー16の場合、9ー10と11ー12は、1ー2と3ー4と一致しますね。ですからこれも1ー4と同じようにクレシェンドをかけていきます。今度は13小節目より、先ほどの1ー8で最も高い音だったAよりもさらに高いCにたどり着き、15小節目ではさらにその上のEまで上がります。そして15小節目がこのAセクションで最もテンションの高い位置となるようにします。
次にBセクションを見てみましょう。このセクションは8小節間が2つに分かれます。1つは、21ー24小節間、もう1つが25ー28小節間ですね。ここからは個々の感じ方に委ねます、この2つのセクションではムードがどのように異なるのか考えてみて下さい。色々な意見があると思いますが、基本的にはこの2つのセクションを同じように弾かないことです。必ず何らかの違いを付けて下さい。
演奏のヒント : 杉浦 菜々子
(656 文字)
更新日:2025年4月2日
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演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (656 文字)
この曲は、ギロック特有の流麗な旋律が特徴であり、まるで森の中を舞う妖精たちの姿が目に浮かぶような音楽です。右手の軽やかなアルペジオや優雅なレガートのフレーズが、妖精の繊細な動きを表現しており、左手は伴奏というより対旋律として寄り添います。ペダルを使うことで、ファンタジーの雰囲気を醸し出すことができますが、細かい音価が多いため、深く踏み込まず、浅いペダルで響きにニュアンスを加えるとよいでしょう。まるで光が揺らめくように、音の重なりが自然に広がるよう意識すると、幻想的な世界がより引き立ちます。
右手のフレーズの最後の音や、左手の和音にアクセントがついていますが、強く打鍵しすぎないように注意しましょう。「エネルギーの放出されるところ」という意識で軽く響かせると、流れの中で自然な動きが生まれます。
13小節目から次第にエネルギーが高まり、15小節目の華やかな長いアルペジオに向かいます。ここでは、ディクレッシェンドとクレッシェンドを大きくつけて、ダイナミックかつドラマティックに表現するとよいでしょう。響きが美しく広がるよう工夫してみてください。
中間部のpoco meno mossoはしっとりと味わいながら、響きの変化を丁寧に表現するとよいでしょう。4小節間のイ短調の響きに身を委ねたあと、次第にハ長調へと戻っていきます。ここでは、少しずつ前向きな気持ちと明るさを取り戻していく感覚を大切にすると、音楽の表情が豊かになります。
細やかな表現を大切にし、この曲が持つ幻想的な魅力を引き出してください。
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楽譜
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(株)全音楽譜出版社

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