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信時 潔 :野花と少女

Nobutoki, Kioyoshi:NOBARA TO SHOUJO

作品概要

作曲年:1927年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:★ 種々の作品 ★

解説 (2)

楽曲解説 : 仲辻 真帆 (504文字)

更新日:2018年3月28日
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 《野花と少女》は3曲で構成されている。作曲者によると、本作はR.シューマンの作品に倣って作曲された小品集であり、「可憐で新鮮な演奏会用小曲」を企図して作られた。楽譜は、1928年に共益商社書店から出版された。『信時潔ピアノ曲集』(春秋社、1958年、復刻版2005年)にも掲載されている。

 自筆譜(東京藝術大学附属図書館所蔵)を見ると、多くの書き込みが確認できる。高井楽器店製の12段から成る五線紙に、鉛筆で音符が記された自筆譜。欄外には「&」、「G」、「B」、「変化」、「左手」などの記入がある他、赤鉛筆や青鉛筆による音符の修正、記号の加筆も見受けられる。「2頁上へ」、「初めへ」といった書き込みとともに、多くの矢印も記載されており、演奏順序が模索されていた形跡がある。さらに、鉛筆で「ca=76」と記された上に傍線がひかれ、赤鉛筆で「ca=92」と書き込まれていることからも、具体的な演奏を想定した創作であったことがわかる。

 速い速度で快活な演奏が求められる第1曲、じっくりと和音の響きを聴かせる第2曲、やや憂いを帯びながらも軽快な第3曲。いずれも、たおやかで愛らしい、ピアノの音色が映える作品である。

執筆者: 仲辻 真帆

About work(s) : 仲辻 真帆 (1138文字)

更新日:2018年4月18日
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