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ハイドン : 幻想曲(カプリッチョ) ハ長調 Hob.XVII:4 op.58

Haydn, Franz Joseph : Fantasia(Capriccio) C-Dur Hob.XVII:4 op.58

作品概要

楽曲ID:412
作曲年:1789年 
出版年:1789年
初出版社:Artaria
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:幻想曲
総演奏時間:5分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
※特記事項:参考情報:前山仁美「ハイドンの世界」

解説 (2)

解説 : 大井 和郎 (538 文字)

更新日:2025年5月30日
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演奏のヒントというよりは、気をつけなければならない注意点を述べます。幻想曲だからと言って何でも好きなようにやり放題ではいけません。フェルマータが長すぎてもならないですし(例:192小節目等、フェルマータの長さは実音の約1.52倍)、フェルマータの後に休符が存在しない場合は、休みを取らずに、次の音に繋がなければなりません。

まずはこれらのタイミング的な問題をきちんと守ります。その上で、常に3拍子を感じていなければなりません、例えば、2228小節間、書かれてある16分音符は1小節間で3つずつに分けやすいため、この部分だけ2拍子に感じてしまっていないでしょうか?このような場所でも3拍子は厳守します。

特に、8899小節間ように、左手の伴奏が1小節毎に現れず、タイで繋がれてしまっている箇所は、拍を失いがちで、特に注意が必要です。常に3拍子を意識してください。

所々、弦楽4重奏などのアンサンブルの要素が強い部分もあります。29〜61小節間などは、そのようなイメージで、各声部を独立させてみて下さい。

執筆者: 大井 和郎

執筆者 : 齊藤 紀子 (158 文字)

更新日:2007年12月1日
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1789年に作曲された。冒頭のモティーフを十分に用いて音楽が展開される。左右の手のユニゾンや重音、分散和音、オクターヴの連続使用、左右の手の間の模倣等、鍵盤楽器で奏することのできる多様な音形や演奏方法が散りばめられている。また、曲の全体を見てみると、効果的な転調が、この作品の推進力の推移に寄与していることがわかる。

執筆者: 齊藤 紀子