バッハ :イギリス組曲 第6番 ジーグ BWV 811

Bach, Johann Sebastian:Englische Suiten Nr.6 Gigue

作品概要

楽曲ID:39121
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ジーグ
総演奏時間:3分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展3 発展4 発展5

楽譜情報:15件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (525文字)

更新日:2024年2月19日
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このジーグは、精神的に厳しい側面を持っており、例えば同じ4拍子系で、d-mollの、平均律曲集第1巻のプレリュードと比較したとき、心が穏やかになる瞬間がありません。当時では湾曲の世界とされた半音階が出てきます。

加えてトリルは常にテンションを高め、落ち着かない心理状態を表現しています。バッハの作品の中でも極めて暗い世界と考えます。

このジーグは技術的にも大変困難で、ロマン派の作曲家、フランツ・リストが用いるような、長いトリルに加えて、通常の音符も同時に弾かなければならない、難しい技術を要求されます。例えば8小節目、流石にトリルと3連符を同時には弾けませんので、このトリルは左手で取り、ヘ音記号の8分音符をも演奏することになります。

勿論トリルが重たく聴こえない配慮が必須となりますが、トリルと一緒に演奏される8分音符は、例えば3小節目右手の、トリルが入ってこない8分音符のみと同じ長さにして下さい。困難であることは重々承知です。しかし、トリルが入ってきたからと言ってアーティキュレーションが変わるというのは、声部の独立上、決して良いことではありません。トリルが入っても入らなくても、8分音符のアーティキュレーションを変えないように頑張ってみて下さい。

執筆者: 大井 和郎
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