ブルクミュラー(ブルグミュラー) : 18の性格的な練習曲 泉 Op.109-5
Burgmüller, Johann Friedrich Franz : 18 Etudes de genre (faisant Suite aux Etudes faciles op. 100) La Source Op.109-5
作品概要
解説 (2)
解説 : 佐藤 卓史
(458 文字)
更新日:2022年1月31日
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解説 : 佐藤 卓史 (458 文字)
「25の練習曲」の『清らかな流れ』、そしてこの『泉』 と、「12の練習曲」の第6曲『泉のそばで』の3曲は、水の運動と光の乱反射をアルペジオで表現した「水の三部作」です。リストの『エステ荘の噴水』を経て、やがてドビュッシーの『水の反映』、ラヴェルの『水の戯れ』などの印象派ピアノ曲に繋がっていく、その源流にあたる作品たちです。
13小節の和音は「ドイツ六の和音」と呼ばれるドッペルドミナントの変化和音(増六の和音の一種)で、特別な盛り上がりを演出します。
演奏のポイント(原典 ♪=120)
『清らかな流れ』では1指、『ないしょ話』では5指だった保続音は、すべての指に移動していきます。特に難しいのは 2・3・4といった内側の指です。メロディーはどの指で弾いても常に浮き立って聞こえるように、まずは和音にして弾いて、バランスを取りましょう(練習方法①)。メロディー以外の小音符は手首の回転を使わず、できるだけ静かに鍵盤のそばから指だけで弾きます(練習方法②)。
演奏のヒント : 大井 和郎
(716 文字)
更新日:2020年11月30日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (716 文字)
全体の流れ:
Andante grazioso と標示されています。32分音符は曲中最後の2小節を除き他全ての小節に書かれてあり、一時の休みもありません。常に水の流れが止まらない描写であると思われます。強いルバートをかけて音楽が止まらないようにしますので、基本的には、rallやa tempo等の標示以外は淡々と進んで下さい。
全体の構成:
歌の要素が強い書法です。器楽的な要素よりは、歌と伴奏と考えて良いと思います。ト音記号に書かれてある右手の音符の中で、32分音符以外の8分音符で書かれてある音符がメロディー音です。
この音はハッキリと聴かせ、32分音符はできる限りppで弾くようにします。さてここからは、筆者の個人的な見解になりますので、同意されなくても良いのですが、メロディーラインには、メロディーではないであろうと思われる小節があります。30-32小節間は明白ですが、他に、4小節目の半音階的進行はメロディーではないと筆者は思っています。他に、12小節目の1拍目はメロディー音(H)ですが、2拍目のGは、違うであろうと思っています。もしもこの2つのGが8分音符で書いてあるのであれば、メロディー音の可能性はありますが、32分音符で書かれていますので、そうではないと考えます。同じく20小節目ですが、これは4小節目と同じです。
注意点:
ペダルに気をつけます。2拍目の裏拍は、ペダルを変えるようにして濁りを避けます。
8小節目、V-I のカデンツの際に、2拍目の I を1拍目よりも弱く弾きますが、伴奏系とオクターブになっていることからついつい力が入りすぎてしまいます。できる限りppでオクターブを弾くようにします。24小節目も同様です。
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