ベートーヴェン :ピアノ・ソナタ 第17番「テンペスト」 第3楽章 Op.31-2

Beethoven, Ludwig van:Sonate für Klavier Nr.17 3.Satz Allegretto

作品概要

楽曲ID:30716
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:6分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・コンペ課題曲2024:E級級

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:7件
  • クリックして画像を開く
  • tab

解説 (1)

解説 : 岡田 安樹浩 (508文字)

更新日:2019年1月14日
[開く]

第3楽章 ニ短調 8分の3拍子 ソナタ形式

(提示部)

主要主題はプレリュード風とでも言って良さそうな、16分音符の連鎖によって音型化されたテクスチュアによって切れ間なく続く。拍節のずれと2拍子的な特徴をもち、第1楽章と通底した2度下降動機による副次主題(第43小節~)は属調のイ短調であらわれ、オクターヴによって確保(第51小節~)される。

(展開部+再現部)

展開部(第95小節~)ではもっぱら主要主題の音型のみが扱われる。テクスチュアの連鎖によってひたすら転調が繰り返される。まずト短調にはじまり、イ短調、ニ短調、ハ短調、変ロ短調へ至る。変イ長調を経て再び変ロ短調にて主要主題があらわれる。これがさらに、ニ短調の属和音上に展開され、ヘミオラの単旋律パッセージによって再現部(第215小節~)が準備される。

両主題が主調のニ短調であらわれた後、やはり拡大されたコーダ(第323小節~)がこのソナタを締めくくる。主要主題の音型化されたパッセージによって、ト短調、イ短調を経由し、ニ短調で属音を強調した形の主要主題が回帰する。提示部においてあらわれた急速な半音階下降を経て、音型の連鎖の中、主和音の分散下降で楽曲を締めくくる。

執筆者: 岡田 安樹浩

参考動画&オーディション入選(1件)

中川 久美子(入選)