ベートーヴェン :ピアノ・ソナタ 第10番 第3楽章 Op.14-2

Beethoven, Ludwig van:Sonate für Klavier Nr.10  3.Satz Scherzo-Allegro assai

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:3分30秒
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解説 (1)

解説 : 岡田 安樹浩 (448文字)

更新日:2019年2月16日
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(第3楽章)ト長調 8分の3拍子 スケルツォ(ロンド)

Allegro assaiという速いテンポ、(八分の)三拍子、さらにスケルツォという表記もされていながら、形式的にはロンド形式である。

ロンド主題は3度順次上行する動機の連続からなる。第2の主題(第23小節~)は平行調のホ短調であらわれ、和音の強奏と16分3連音符の弱奏という対比的な性格をもっている。ロンド主題が回帰した後、ハ長調の新主題による中間部(第73小節~)が挿入される。

再びロンド主題が回帰し(第139小節~)、今度はロンド主題の素材が発展的にあつかわれてコーダを形成する(第175小節~)。

ベートーヴェンは後にソナタ形式のコーダを「第2の展開部」として拡大するまでになるが(ソナタ形式楽章のコーダを拡大する試みは、既に《ハ長調ソナタ》Op.2-3の第1楽章にもみられる)、ここにみられるロンドのコーダを動機の展開技法によって拡大するこの手法に、そうした後年のベートーヴェンを見出すことは、決して的外れなことではないように思われる。

執筆者: 岡田 安樹浩