スクリャービン :5つの前奏曲 Op.74
Scriabin, Alexander:5 Preludes Op.74
執筆者 : 齊藤 紀子 (715文字)
1914年に作曲され、楽譜も同年に出版された。スクリャービンの最後の作品番号を持つ作品である。音・光・舞踊・香を一体化させた世界初の舞台芸術の試み《神秘劇》の構想を練り始めた頃の作品である。なお、《神秘劇》は着想のみに終わっている。
第1曲目 4分の3拍子 痛ましく、胸の張り裂けるような
フランス語の表記が用いられている。そして、半音階的な音の動きの多用が、悲痛さを生み出している。この曲の和声は、変化音を多用するスクリャービン手法の究極の形と見ることができょう。
第2曲目 8分の4拍子 非常にゆっくりと、瞑想的に
スクリャービンは、この曲について「死と愛」であり、「《神秘劇》の序幕の妹」であり、「最高の調和、白い光輝」であると語ったとされており、作曲家本人が特に気に入った作品であったと見られる。前の曲と同様に、フランス語の表記が用いられ、半音階的な音の動きを多用している。
第3曲目 8分の9拍子 アレグロ・ドラマティコ
長い音価の音と、半音階的な音の動きを織り混ぜた声部とが、響きの移ろいを生み出している。終結部分では、全音と半音が交互に現れる下降音階が印象的に用いられる。
第4曲目 4分の3拍子 ゆっくりと、おぼろげに、曖昧に
半音階的な書法が特徴的である。とりわけ、長3和音と短3和音を同時に響かせる手法が際立っている。多声的に書かれており、部分的に、並進行をする声部の関係やポリ・リズムの使用がみられる。
第5曲目 2分の3拍子 尊大に、好戦的に
3連音符や5連音符、6連音符がみられるこの曲は、オクターヴの跳躍や幅広い音域の分散和音など、これまでの作品に見られたスクリャービンの多様な手法が織り合わさるかのように構築されている。
苦しみ、悲痛な Op.74-1
総演奏時間:1分30秒
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十分に遅く、瞑想的に Op.74-2
楽譜1
劇的アレグロ Op.74-3
総演奏時間:1分00秒
ゆっくりした、漠然と、あいまいな Op.74-4
高慢な、好戦的な Op.74-5
5つの前奏曲 苦しみ、悲痛な,Op.74-1
5つの前奏曲 十分に遅く、瞑想的に,Op.74-2
5つの前奏曲 劇的アレグロ,Op.74-3
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