ラフマニノフ :エチュード(練習曲) 「音の絵」 第2番 Op.39-2 イ短調

Rakhmaninov, Sergei Vasil'evich:Etudes-tableaux Lento assai a-moll Op.39-2

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:6分30秒

解説 (1)

解説 : 山本 明尚 (286文字)

更新日:2020年1月23日
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ラフマニノフ本人によると「海とかもめ」を標題としてもつ練習曲。主部では2小節単位でC音とA音を巡る素朴な伴奏音形に乗せ、5度と4度の上下行を主とする物悲しい旋律が高音と低音を行き来しながら奏でられる。徹頭徹尾執拗に現れる伴奏音形にはソヴィエト時代から「怒りの日」との関連が指摘されているが、明らかにそれと言える引用の作例(後年の《パガニーニの主題による狂詩曲》や《交響的舞曲》)と比べると、この箇所は「引用」というよりもあくまでイメージの連想・示唆程度のものと言えるだろう。中間部では曲調が一変し、転調を繰り返しながら熱情を高め、しかし徐々に冒頭部の哀感を取り戻していく。

執筆者: 山本 明尚