ムソルグスキー : 組曲「展覧会の絵」 4.ブイドロ(牛車)
Mussorgsky, Modest Petrovich : Tableaux d'une exposition No.4 "Bydlo"
作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:組曲
総演奏時間:3分10秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (2)
解説 : 伊藤 翠
(319 文字)
更新日:2019年1月6日
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解説 : 伊藤 翠 (319 文字)
ポーランド語で「牛の集団」を意味するブイドロであるが、終始重々しく、暗い曲調で統一されたこの曲をきけば、これが単なる「牛の集団」の描写でないことに気付くかもしれない。この言葉には「家畜のように虐げられた(ポーランドの)人々」という意味がある。この曲は「虐げられた人々」への同情と、人々の暗く激しい感情の表出なのかもしれない。しかし、この作品がそのようなものとして発表されることは、当時のロシアではタブーであった。実際、ムソルグスキー自筆の楽譜には、最初につけた題名をナイフで削り取り、書き直した痕があった。その意味をスタソフ(1824-1906 高名な芸術評論家)に問われた時、彼は「ここは『牛車』ということにしておこう」と答えたという。
解説 : 齊藤 紀子
(285 文字)
更新日:2019年1月6日
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解説 : 齊藤 紀子 (285 文字)
ポーランドの牛にひかれた荷馬車の音楽である。「ブィドウォ」とは、ポーランド語で、「家畜」、「家畜のような人間」の意味があり、巨大で重々しいこの車をひく「苦役」を示唆していると考えられる。センプレ・モデラート・ペザンテのこの曲は、リムスキー=コルサコフの校訂版ではリムスキー=コルサコフの手が加えられたために「pp」で開始していた。しかし、オリジナル版では「ff」で開始し、重苦しさを一層直截的に表している。主要なラインは低音域で野太く奏でられるか、ないしは高音域でオクターヴや和音に重ねられて響く。そして、何れの場合にも、低音域に密集した和音が8分音符で刻み続けられる。
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