作品概要
解説 (3)
解説 : 髙松 佑介
(361 文字)
更新日:2020年9月18日
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解説 : 髙松 佑介 (361 文字)
ハ長調、4/4拍子。
この曲の「インヴェンツィオ(着想)」は、両声部の模倣によって提示される主題に認められる。この簡潔な主題は、第2小節で5度高く反復されたり、第3小節から冒頭部分が摸続進行に使われたりと、曲全体を通して対位法的に展開できるよう工夫されている。
曲は、3つの主題提示部から構成される。冒頭6小節の第1提示部のあと、ト長調~ニ短調~イ短調の第2提示部(第7~15小節)、イ短調から主調のハ長調へと至る第3提示部(第15~22小節)が続く。
「エラボラツィオ(彫琢)」として、簡潔な動機を発展的に用いる技法が挙げられる。例えば、第3小節からの摸続進行では冒頭動機の反行形が用いられ、さらにこの摸続進行の反行形が第19小節から現れる点、第15小節から両声部が冒頭動機とその反行形を交互に模倣する点などに見られるだろう。
楽曲分析図 : 林川 崇
(40 文字)
更新日:2018年3月15日
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楽曲分析図 : 林川 崇 (40 文字)
【楽曲分析図】
譜例提供:ベーレンライター(Bärenreiter Verlag)
演奏のヒント : 大井 和郎
(1190 文字)
更新日:2018年3月12日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (1190 文字)
第1番 ハ長調 全ての調に性格を与えたバッハの作品で、C-dur(ハ長調は)、純真無垢、色で言うと白と言うイメージです。バッハの調の性格を理解するには、同じ調の曲を聴くことが重要です。例えばC-durであれば、他のC-durも聴いてみてください。そして共通のムードをそこから見いだしてください。 筆者の感じるバッハのC-durはおとなしい作品が多いと思いますが、意外とC-durで書かれている作品は少ないです。このインベンションの他、BWV 933のプレリュード、平均律曲集、シンフォニア、と言ったところでしょうか。 1つの調は必ず1つの性格とは限らず、1つの調に多くの性格を持っている調もあります。しかしながらこのC-durの場合、極端に深刻であったり、極端にテンションが高かったりすることは無く、きわめて純粋な性格を描写しています。 とはいえ、1つの性格やムードに固執することも無く、奏者が思うように自由に弾けば良いと思います。そうなってくると、このインベンションのテンポはいくつか考えることができ、同時に、アーティキュレーション、ダイナミック等、本来この楽譜に書いていない事も自由に考えて良いと思います。そして、モルデントによってムードもかなり変わってきます。この辺りも工夫してみて良いのではないかと思います。 また、この曲はハープシコードで弾かれたか、オルガンで弾かれたかなどを想像してみましょう。 他の演奏のヒントとしては、転調する度にムードが変わりますので、その辺りの、調の演出です。 ダイナミックをコントロールして、各調のムードを作ってみましょう。 その他、考えてみる点を挙げてみます。 ◎ 5小節目4拍目より6小節目2拍目までcrescendoがかかります。問題は、6小節目3拍目は同小節2拍目よりも大きいか、小さいかという議論になります。左手は2拍目でGに上り詰めますが、そこからE、次にHと下行しますね。右手は2拍目でEに達し、3拍目では高いGが待っているものの3拍目の頭の音は前の拍のEからDと下行します。これをどのように考えるかは自由です。 ◎ 9小節目よりも10小節目を大きく弾き、11小節目でフォルテに達して良いでしょう。 ◎ 14小節目のフレーズは15小節目の右手Aで一区切りつきます。そのあと16分音符でオクターブ上のAに行きますが、その時、微妙に時間を取ります。本当に分からない程度にです。 ◎ 15小節目より、sequenceの形を辿りつつ徐々に下行してきますね。この一蓮のsequenceは18小節目まで続きます。下行してくるのですから、diminuendoが望ましいのですが、特に気をつけるのは、17小節目から18小節目に入ったところで、これは和声学的には解決の和音になります。そこを意識して18小節目を弾くと良いでしょう。
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