close
ホーム > シューベルト > 即興曲集 > 第2番 変ホ長調

シューベルト : 即興曲集 第2番 D 899 Op.90-2 変ホ長調

Schubert, Franz : 4 Impromptus  No.2 Es-Dur Op.90-2

作品概要

楽曲ID:21486
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:即興曲
総演奏時間:4分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5 展開1

楽譜情報:12件
  • クリックして画像を開く
  • tab

解説 (2)

解説 : 稲田 小絵子 (68 文字)

更新日:2019年1月6日
[開く]

アレグロ、変ホ長調、3/4拍子。

シューベルトの即興曲の中で最もポピュラーな1曲であろう。タイトルにふさわしい軽やかな三連符の流れをもつ。

執筆者: 稲田 小絵子

解説 : 髙松 佑介 (514 文字)

更新日:2019年4月8日
[開く]

第2曲:アレグロ、変ホ長調、4分の3拍子

 大枠はA―B―A―コーダという三部形式を取る。変ホ長調のA部では、三連音による音階が縦横無尽に駆けめぐる。A部の中もさらに三部形式となっており、中間部(第25~51小節)として同主調である変ホ短調のセクションが挟まれている。冒頭セクションが短縮して再現されると、変ト長調の三和音(第82小節)が異名同音の嬰ヘ長調の三和音として読み替えられ、これを属和音としてB部がロ短調で現れる。異名同音の読み替えを行わずに表記すれば、B部は本来変ハ短調を取るため、A部とB部は三度調の関係にあることが分かる。三度調の進行も、五度圏の深みへと進んでゆく手法も、シューベルトのトレードマークである。

 舞踏風のB部は、流れる音階によるA部と性格上のコントラストが付けられているが、伴奏の基本リズムはA部と共通している。B部では、旋律から三連符が取り去られることで、舞踏風の伴奏リズムが前面に押し出される。

 A部が回帰したのち、B部が変形されてコーダとして現れる(第251小節~)。コーダはハ短調で始まり、転調を重ねて変ホ短調で閉じるため、曲全体は長調で始まって同主短調へ至るという珍しい調構造を取っている。

執筆者: 髙松 佑介

参考動画&オーディション入選(1件)

即興曲集 第2番