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ブルクミュラー(ブルグミュラー) : 25の練習曲 狩り Op.100-9

Burgmüller, Johann Friedrich Franz : 25 Etudes faciles et progressives, conposées et doigtées expressément pour l'étendue des petites mains La chasse Op.100-9

作品概要

楽曲ID:20810
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:1分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
※特記事項:表記ゆれの例: 狩 狩猟 狩の歌

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:基礎4 基礎5 応用1 応用2

楽譜情報:25件
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解説 (3)

解説 : 佐藤 卓史 (459 文字)

更新日:2022年1月31日
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 「狩」といわれても現代の私たちにはあまりピンと来ませんが、19世紀の人々にとっては身近なレジャーのひとつであり、自然と人間が交錯する場でした。序奏の和音や、5小節からの左手の重音は、狩りをする際に仲間と合図するのに使う「狩猟ホルン」を模倣しています。5小節の f は自分が、9小節の p は向こうの山から仲間が吹いているのでしょうか。快活な主部と、短調のエピソード部とのキャラクターの変化を大切にしましょう。

演奏のポイント(原典 ♩.=132) 

 序奏はアウフタクトの8分音符にアクセントがつかないように。 拍の強弱を意識して、リズミカルに演奏します。ホルンの和音・ 重音は、常に上声を強めに、バランス良く弾きましょう。特に p になったときにバランスが崩れやすいので要注意です。2つの短調のエピソードが挿入されていますが、1回目(13小節〜)は 同主短調(ハ短調)、2回目(29小節〜)は平行短調(イ短調)です。 それぞれ、どんな表情を持っているでしょうか?

(東音版「ブルグミュラー25の練習曲」(NS70)より)

執筆者: 佐藤 卓史

楽曲分析図 : 飯田 有抄 (12 文字)

更新日:2018年3月15日
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譜例提供:  音楽之友社

執筆者: 飯田 有抄

演奏のヒント : 大井 和郎 (658 文字)

更新日:2019年1月31日
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冒頭の表示記号 Allegro Vivace を守ります。速く、元気よくという事ですね。主観的な話に

はなりますが、この曲が遅すぎるほど雰囲気が壊れる原因はありません。メトロノーム記号は、全音版で付点四分音符が132とありますが、筆者は個人的に、146位が丁度良いのではないかと思っています。試してみて下さい。

さて、その他の注意点をまとめます。5小節目から始まる、左手のメロディーはホルンを描写しています。たとえばフランツリストのパガニーニの主題による大練習曲の「狩り」も、ホルンを描写している主題から始まりますね。ですから、左手はフォルテで、対する右手はpかppのバランスで丁度良いと思います。

その際の右手ですが、指番号は512 512 と書かれています(全音版)。筆者はどうしても511 511のほうが楽でなりません。生徒さんと相談して決めてみて下さい。511を使っても何ら悪影響はありません。

右手にはスタッカートが書かれていますが、左手のメロディーを繋げるために各拍毎にペダルを入れます。ペダルを無くしても良い小節は、このセクションでは、8小節目です。ペダルを用いないと左手のラインはきれいに繋ぐことが困難になります。

13小節目からc-mollのセクションで、右左が入れ替わり、右が旋律になります。従って、右はメゾフォルテ、左手はpくらいにしてバランスを取りましょう。

29小節目からのa-mollのセクションは、36小節目まで全くペダルは要りません、もちろん入れても良いのですが、無くても十分繋ぐことができます。

執筆者: 大井 和郎

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狩り
杉林 竜和(入選)

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