ホーム > ピアノ曲事典 > ベートーヴェン > ヴァイオリン・ソナタ 第9番 「クロイツェル」 イ長調

ベートーヴェン :ヴァイオリン・ソナタ 第9番 「クロイツェル」 Op.47 イ長調

Beethoven, Ludwig van:Sonate für Klavier und Violine Nr.9 "Kreutzer" A-Dur Op.47

作品概要

作曲年:1802年 
出版年:1805年 
初出版社:Simrock
楽器編成:室内楽 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:38分10秒

解説 (1)

総説 : 上田 泰史  (782文字)

更新日:2014年1月20日
[開く]

作曲:1802-1803 出版:1805年 (ウィーン、ジム・ロック社)

献呈:ロドルフ・クロイツェル

1793年、20代のベートーヴェンはウィーンに定住し、ハイドンら著名な大家、一流の演奏家たちと交流し、刺激の多い日々を送っていた。1798年にこの街を訪れたパリの名ヴァイオリニスト、R. クロイツェルも若き日のベートーヴェンと友情で結ばれた一人である。しかし、本作の直接の作曲契機を与えたのは1803年にウィーンを訪れた名手G. P. ブリッジタワーである。当時、ベートーヴェンは前作のヴァイオリン・ソナタ作品30の第1番(1801-2作曲)のために作曲していたフィナーレの初稿(これは出版時、変奏曲に差し替えられた)を出版せず手元に置いていた。彼はこれを活用すべくブリッジタワーのために急遽、第1, 2楽章を作曲しこのソナタを完成させた。だが、両者の間に生じたトラブルが原因で出版の際にはクロイツェルに献呈されることとなった。当初はパリの著名なピアニスト兼作曲家でパリ音楽院教授ルイ・アダンも献呈先の一人として作曲者の念頭にあったことも付言しておこう。短期間での作曲にも拘らず、3楽章からなる本作はベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタにおいて最長の作品となった。

(各楽章の簡潔な説明)

第1楽章(アダージョ・ソステヌート 3/4-プレスト2/2、ソナタ形式):ベートーヴェンはヴァイオリン独奏でソナタを開始することを初めて試みた。ヴァイオリンとピアノは対等な資格を有し、協奏的に扱われる。

第2楽章(アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ ヘ長調 2/4):主題と4つの変奏からなり、装飾的かつ叙情的な楽想に彩られる。

第3楽章(プレスト イ長調 6/8ソナタ形式):タランテッラ様式の華麗なフィナーレ。絶え間なく転調が繰り返され、コーダでは2度アダージョが挿入される。

執筆者: 上田 泰史 

楽章等 (3)

第1楽章

総演奏時間:14分20秒 

解説(0)

楽譜(0)

第2楽章

総演奏時間:14分50秒 

解説(0)

楽譜(0)

第3楽章

総演奏時間:9分00秒 

解説(0)

楽譜(0)