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柴田 南雄 :GENERATION No.68

Shibata, Minao:GENERATION No.68

作品概要

作曲年:1981年 
楽器編成:ピアノ合奏曲 
ジャンル:性格小品

解説 (2)

解説 : 仲辻 真帆 (806文字)

更新日:2018年4月20日
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《Generation》の演奏には、2人のピアノ奏者が必要である。初演は1981年、一柳慧と高橋悠治によって行われた。演奏時間は約15分である。

楽譜は一枚の紙のみ。音楽様式や構成などが文章で指示されている。

曲名の《Generation》は、音楽語法、音楽様式の発生・生成を意味する。柴田南雄は、音組織をしばしば「骸骨」という用語によって説明した。『音楽芸術』誌に連載(のちに単行本に収録) された「音楽の骸骨のはなし」は、日本民謡の 旋律や12音音階の音列について分析した論考である。《Generation》の基底には、音楽様式 の拠り所としての「骸骨」への顧慮がある。 作曲者が書いた演奏者へのメモは、①から⑤ までの記載がある。①には、1800年前後の音楽様式、個人様式がはっきり打ち出されないエチュード風のテーマやヴァリエーションへの言及がある。次項の②を見ると、「ロマン主義」という表記がある。ここでは、 R. シューマンやJ. ブラームス、F. ショパンの音楽が想定されている。「半音階」、 「通作形式」 といった記入もある。 ③は、「胆汁質的な曲想の頂点で脱脂が行われる。サティふうの醒めた音楽。透明、清澄。ここは推移部ふうにみじかく。 」という指示。作曲者によれば、演奏の上では④、音楽観の上では⑤が重要である。④はロンド形式による即興部分。主題の曲想は、混沌としながらも華麗で魅惑的である。12音音列や無調も取り入れられているが、M. レーガーやJ. S. バッハの作品も念頭に置かれている。⑤の説明には 「folklore」 という用語が現れる。《Generation》 の最後には、 民俗的な音楽が奏されるのである。

この作品は、1981年に作曲された。柴田が日本の民俗芸能を題材としたシアターピースを発表していた時期である。《Generation》には柴田の創作理念が凝縮されている。

執筆者: 仲辻 真帆

About work(s) : 仲辻 真帆 (2194文字)

更新日:2018年4月20日
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