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リスト :ヴァルハル(ワーグナーの「ニーベルングの指環」より) S.449 R.282

Liszt, Franz:Walhall ("Der ring des Nibelungen" Wagner) S.449 R.282

作品概要

作曲年:1871年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:リダクション/アレンジメント
総演奏時間:6分00秒

解説 (1)

総説 : 上山 典子 (674文字)

更新日:2015年5月21日
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ワーグナーの《ニーベルングの指輪》4部作のなかでリストが唯一取り組んだ編曲が、1869年にミュンヘン宮廷歌劇場で初演された《ラインの黄金》に基づく《ヴァルハル》だった。それはリストが64歳になった1875年12月に完成し、翌76年の3月あるいは4月にマインツのショット社から出版された。(《ニーベルング》の序夜としての初演は、リストの編曲が出版された1876年の8月13日、第一回バイロイト音楽祭にて行われた。)  しかし『新リスト全集』はこの編曲の取り組みあるいはそのアイディアが、1850年代後半にまでさかのぼる可能性を指摘している。リスト研究者であるR. C. ミュラーが《ヴァルハル》の草稿用紙は1856年以降のものと鑑定したこと(草稿は現在ミュンヘンのバイエルン州立図書館に所蔵)、またリストがワーグナーから《ラインの黄金》の手稿譜を1856年の秋には受け取っていたこと、などがその根拠である。  編曲の第1-21小節は《ラインの黄金》第2場を導入する幻想的なオーケストラ間奏曲、第22-42小節は第2場第1-20小節の「ヴァルハルの動機」部分(変ニ長調)、第43-58小節の中間部は《ライン》最終場面に登場する「剣の動機」に基づく。堂々としたユニゾンで呈されるその動機は、まずは原曲通りのハ長調で、その後ホ短調、ロ長調、そしてト長調と様々な調で現れる。その後は再び「ヴァルハル」となり(第59-80小節、変ニ長調)、技巧的なパッセージやトレモロが続く。そしてさいごはリストが独自に追加した7小節の後奏が、fffの大音量で締めくくられる。

執筆者: 上山 典子
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その他特記事項
ワーグナーの舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』の前夜祭、楽劇『ラインの黄金』第2場「ヴァルハル」からの編曲。