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サティ :「天国の英雄的な門」への前奏曲

Satie, Erik:Prelude de la porte heroique du ciel

作品概要

作曲年:1894年 
出版年:1912年 
初出版社:Rouart-Lerolle
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:3分30秒

解説 (1)

執筆者 : 樋口 愛 (408文字)

更新日:2007年11月1日
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19世紀末、悪魔主義の作家であったジュール・ボワの戯曲のために作曲された。

サティ自身、秘教的神秘主義時代にあり、ジュール・ボワの悪魔主義の深い影響のもとに作曲されたのが、このピアノ曲である。『異教徒的なドラマ』と副題がつけられている。そして自ら、「この作品をエリック・サティに捧げる」と添えている。曲中に表れる演奏者への指示は「迷信的に」「誠心誠意音を立てずに」「うぬぼれずに」など、精神的、抽象的な言葉で書かれている。

作品は無調性、無小節、無拍子で終止線も無い。四度や五度、六度や七度の和音のつながりで構成されるコラール風である。宗教的なオルガンをイメージしているようだ。四分音符と八分音符だけで構成されていて、絶え間なく流れ続いていくが後半に“幕“を意味する言葉がそえられているがすぐに、再び前の流れが始まる。この曲に終わりはないようだ。

なお、この曲は1912年、ローラン・マニュエルがオーケストラ編曲を行った。

執筆者: 樋口 愛
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