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ベートーヴェン : ソナチネ(ソナチネ第6番) アレグロ アッサイ Anh5(2) ヘ長調

Beethoven, Ludwig van : Sonatine für Klavier Allegro assai F-Dur Anh5(2)

作品概要

楽曲ID: 56970
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナチネ
総演奏時間:2分40秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・コンペ課題曲2025:B級

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用4 応用5 応用6 応用7

楽譜情報:13件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (639 文字)

更新日:2025年10月9日
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割と技術的には簡単に弾けるソナチネですが、見落としがちなミスを確認してみて下さい。このソナチネ第1楽章は、器楽的に考え、伸びている音を大切にして下さい。ピアノでは、打鍵のアタックの後、音は伸びているものの、弦楽器の様に同じ音量で鳴り続けている訳ではありませんので、そこに注意が必要になります。

例えば13小節目、この時代ではあり得ない増4度の和音が左手に来ています。右手はDですので、HDFという減3和音になるのですが、減3和音が許されるのは第1転回形だけで、これは第2転回形となり、しかも左手単独で増4度が鳴りますので、極めて大胆な書法と言えます。この和音は次の14小節目で、FEに下りて解決し、HCに上行して解決します。故に、FHの音量を耳でよく聴いて、ECの音量に辻褄を合わせる様にします。即ち、ECは絶対にFHよりも大きくならない様に注意して下さい。これがポリフォニーを聴くという奏法になります。

同じく、27小節目左手のFis29小節目のGに解決されますし、31小節目の左手Eは、33小節目でFに解決されます。これらの解決音にはアクセントを絶対に付けない様にします。

6164小節間など、典型的な弦楽のアンサンブルと考えます。全て横のラインとして考え、各声部をリスペクトして下さい。

執筆者: 大井 和郎

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