ベートーヴェン : ソナチネ(ソナチネ第6番) アレグロ アッサイ Anh5(2) ヘ長調
Beethoven, Ludwig van : Sonatine für Klavier Allegro assai F-Dur Anh5(2)
作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(639 文字)
更新日:2025年10月9日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (639 文字)
割と技術的には簡単に弾けるソナチネですが、見落としがちなミスを確認してみて下さい。このソナチネ第1楽章は、器楽的に考え、伸びている音を大切にして下さい。ピアノでは、打鍵のアタックの後、音は伸びているものの、弦楽器の様に同じ音量で鳴り続けている訳ではありませんので、そこに注意が必要になります。
例えば13小節目、この時代ではあり得ない増4度の和音が左手に来ています。右手はDですので、HDFという減3和音になるのですが、減3和音が許されるのは第1転回形だけで、これは第2転回形となり、しかも左手単独で増4度が鳴りますので、極めて大胆な書法と言えます。この和音は次の14小節目で、FはEに下りて解決し、HはCに上行して解決します。故に、FとHの音量を耳でよく聴いて、EとCの音量に辻褄を合わせる様にします。即ち、EとCは絶対にFとHよりも大きくならない様に注意して下さい。これがポリフォニーを聴くという奏法になります。
同じく、27小節目左手のFisは29小節目のGに解決されますし、31小節目の左手Eは、33小節目でFに解決されます。これらの解決音にはアクセントを絶対に付けない様にします。
61〜64小節間など、典型的な弦楽のアンサンブルと考えます。全て横のラインとして考え、各声部をリスペクトして下さい。
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