作品概要
解説 (1)
総説 : 中塚 友理奈
(498 文字)
更新日:2015年5月12日
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総説 : 中塚 友理奈 (498 文字)
更新日:2015年5月12日
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1841年にノアンで作曲され、同年に出版された。ショパンがピアノ独奏のために作曲したタランテラ(イタリアの舞曲)は、この作品のみである。ショパンはフランスでの版権を300フランで出版社トループナに売り渡した(1841年10月18日、フォンタナへの手紙)。ショパンは草稿をパリにいる友人フォンタナに浄書させたが、その際、自分はタランテラが8分の6拍子なのか8分の12拍子なのか分からないのでロッシーニの歌曲のタランテラを見て決めてほしいと手紙で伝えている。ショパンは初めて書くタランテラについて、イタリア人ロッシーニの権威を参照した。
この作品は8分の6拍子で、テンポはプレスト。序奏-A-B-A-コーダという3部形式。全体はタランテラ特有の弾むような楽想を持つ。一方で、至るところで半音階進行が用いられているのも特徴である。この半音階進行には、急進的なものと漸進的なものの両方がある。例えば、8分音符単位の進行では曲に更なる勢いを作り出し、付点4分音符単位では和声を変化させるといった効果を生み出している。変イ長調だが、CesやFesも非常に多く用いられているため、変イ短調の響きもあると言えよう。
執筆者:
中塚 友理奈
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