グレチャニノフ : 子供のためのアルバム 第5曲 木馬に乗って Op.98
Grechaninov, Aleksandr Tikhonovich : Children's Album 5. Steckenpferdchen hopp-hopp-hopp
作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(749 文字)
更新日:2023年5月15日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (749 文字)
この曲の特徴としては、左右の手が交互に和音を弾くように書かれていることです。例えば1小節目ですが、書こうと思えば、右手でDGDと弾いて、左手はH EG H と弾いても同じ音になります。でもそのように書かれてないですね。これは作曲家が、これらの和音に対して歯切れ良く、ドライに演奏する事を望んでこのように書かれていると想像できます。
スタッカートは5小節目で初めて書かれていますが、これはどちらかというと、レガートにしないで下さいという確認のためのスタッカートと思って下さい。
故に、曲全体はほぼスタッカートで、歯切れ良く、ドライに演奏してください。
その他の注意点です。1小節目、左手の和音はEとGです。このEが大切な音です。この音があるかないかで雰囲気は変わります。試しにEを抜いて弾いてみて下さい。そうすると単なるG-durの主和音に過ぎません。Eが入ることで和音の雰囲気に厚みが出ますね。しかしこのEは一番下の音であり、指使いが例えば2-4であれば、4の指がEを担当することになり、4の指の弱さ故にはっきり聞こえなくなる可能性も出てきます。
そして、3小節目。左手の和音である、CEGのCは、5の指が担当していると思います。
これらの4とか5の指がバスを担当している時、あまり弱い打伴の場合、厚みそのものが失われる可能性がありますので気をつけて下さい。左手、4と5の指を鍛え、しっかりバスを打伴出来るように練習します。
その他の注意点はダイナミックコントロールです。例えば、3小節目クレシェンドが書いてあり、5小節目がゴールになりますが、その間のクレシェンドを迫ってくるように(しかしテンポを速くしないで)弾きますが、コツとしては、3小節目の最初の和音で一度音量をp位に落とすと、後が弾きやすくなります。
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