第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの、5種類の楽器のアンサンブルが原曲になります。この幻想曲を演奏される方は、アンサンブルのスコアも是非参照してもらいたいです。助けになるはずです。

1~12小節目は最後にもう一度繰り返されます、tuttiの部分と考えます。

また曲中、調を変えて登場する部分もありますので(31小節目)、リトルネッロとお考え下さい。

本当のテーマ(主題)は、13小節目、テノールの、H E DC D ED がテーマとなり、15小節目バス、18小節目テノール、48小節目ソプラノ、と、次々にテーマが出てきます。

テーマの断片にも注意を払い、これらの断片も出すようにします。例えば、16小節目ソプラノ、H E 、20小節目アルト、E A 。

さらに、声部を追っていくとテーマともテーマの断片とも言えないのですが、そのように耳に聴こえる部分も出てきます。例えば、42小節目、全音符Hは、その小節では4拍分伸びていますが、3拍目にアルトのEが入ってくることで、H-Eと耳に届きます。声部こそ違いますが、それたも意識して下さい。

この4度上行するテーマが実に印象深く聴かれますので、大切に扱うようにします。