この曲は2拍目から始まりますので少し説明がしづらいのですが、2小節分単位で1つのフレーズになります。冒頭から2小節目の1拍目までが1つ。2小節目の2拍目から4小節目の1拍目までが1つといった具合にフレーズを分けます。この1つ目が主題となり、例によって主題が色々な形に変化していきます。主題は右手が6度を保ちながら進みます。6度はどうしても内声が1や2の指になる事が多く、ついつい力が入ってしまい、主題のtopが聞こえなくなってしまうことがしばしば起こります。1や2の指の力を抜くことが大切です。
次に、このガヴォットは多くの8分音符が連続して並びます。後半特にそれが多くなります。この8分音符が主題の音量に勝り、主題を聞こえにくくさせます。割と低いレジスターも演奏しますので、そうなるとなおさら聴き取りにくくなります。奏者は8分音符の音量をぐっと落として、主題とのバランスを保つように工夫してみて下さい。
このガヴォットもリピートがありますが、1回目と2回目では少し異なるように演奏すると良いでしょう。例えば12小節目2拍目から16小節目1拍目までで、1回目は右手を、2回目は左手を出してみるなどの工夫をされると良いと思います。
曲全体は決して厳かにならず、優雅に軽やかに演奏するように心がけます。