作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(729 文字)
更新日:2023年3月17日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (729 文字)
このアルマンドに関しては、他のフランス組曲のアルマンドと比較した場合音価が小さく、32分音符が多く出てくるのが特徴です。故にテンポは他のアルマンドに比べて遅くなって良いと思います。急いでいる感じを出さないようなテンポをお選び下さい。アルマンドは基本的に忙しさを感じさせる形式ではありません。
アーティキュレーションに関しては自由ですが、これも忙しさを感じさせないアーティキュレーションを選ぶとなるとあまり鋭いスタッカートよりはレガートの方がよろしいかと思います。
さてこのアルマンドの最大の問題は右手声部の独立にあります。右手は2声体で書かれておりますが、完全ではありません。筆者は今ヘンレー版を見ておりますが、例えば、3小節目の3拍目、この拍だけは1声ですね。下の方の声部が休みであれば本来なら4分休符が書かれるべきなのですがそれが書いてありません。そのような箇所があっちこっちに見られます。
しかしながらこれは2声体で書かれていると考え、この2つの声部の独立を目指して下さい。 例えば7小節目の右手部分をご覧下さい。この部分が仮に、 Fis Fis G A D Es C D A B G Fis G Es A C H C A と聞こえてしまっては、2声で書かれてる意味そのものが失われます。ソプラノの声部(上声部)は、Fis G A D Es D B Es A C H C と聴かせて下さい。以下、全ての小節において声部の独立を目指すようにします。
その他の助言としては、曲のピークポイントがどこにあるかを把握し、方向性を持たせることや、 シークエンスを使ってダイナミックを変えていくことなどを忘れずに、曲が平坦にならないように注意しましょう。
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